12月入りとなった今週の日経平均ですが、連日で年初来高値を更新する動きを見せています。前回も触れた「三角保ち合い」を上抜けた格好です(下の図1)。

(図1)直近の日経平均(日足)の動き

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

また、下の図2は、期間を長くとった、日経平均(月足)のチャートです。現在の日経平均は、これまで抜けきれなかった、2000年4月につけた高値(20,833円)と2007年2月につけた高値(18,300円)を結んだ上値抵抗ラインを上抜けてきました。長期的にはWボトム(二番底)のような格好となっており、足元では節目の18,000円が視野に入っている状況ですが、その後、ネックラインとなる2007年の高値も超えてくれば、上昇に弾みがつく可能性もあります。

(図2)日経平均(月足)のチャート

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

とはいえ、目先は上昇が一服するかもしれません。前回も紹介しました、日経平均とRSIの「逆行現象」ですが、少し注意する必要がありそうです(下の図3)。

(図3)日経平均とRSI(12月4日時点)

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

前回に引続き、今週も日経平均とRSIの方向が逆になっています。前回はRSIが下値を更新する中で発生した「トレンドフォロー」型の逆行現象だったのですが、今週は日経平均が高値を更新する中で表れている「トレンド転換型」の逆行現象となっています。ただし、RSIの動き自体はほぼ横ばいに近い格好のため、トレンドが転換するというよりも、上昇が一服し、もみ合いながらの微修正というのがメインシナリオとなりそうです。

足元で目指している節目の18,000円を達成してから上昇が一服するのか、もしくは、現時点からもみ合った後に、18,000円を目指すのかがポイントとなりそうですが、値動きとして好ましいのは後者の方と思われます。図1に視点を戻すと、上値の重たい線が2本続けて出現しており、相場の勢いの強さが試されている状況と言えそうです。