今週の日経平均の動きですが、「アフター米FOMC」となった9月18日(木)に、ようやく16,000円台を回復しました。下の図1のように、ここ直近の日経平均は「一段水準を切り上げてもみ合い」というパターンが続いているため、取引時間中の上昇力に欠けるものの、先週も指摘しましたように上昇基調は継続していると言えます。

(図1)日経平均(日足)チャート

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

このまま行けば、年初来高値(1月8日の16,121円)や、昨年末の取引時間中の高値(16,320円)の達成も視野に入ってきますが、現在の勢いがどこまで続くのかが非常に気になるところです。そこでいくつかトレンドラインを引いてみて、様子を探っていきたいと思います。

(図2)日経平均(日足)チャートとトレンドライン

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

上の図2は、日経平均の日足チャートにラインを描いたものです。まずは、大幅に急落した8月8日を起点としたライン①です、ちょうど足元の上昇に沿っている格好ですので、これが当面の基準線となりそうです。次に、少し過去に遡って、年初からの下落がストップし、上昇基調に転じた5月21日を起点としたライン②が引けます。そして同時に高値を結んだライン③と下方向に平行に引いたチャネルライン④も描いて見ます。

8月8日以降からライン①とライン②の間で推移していたことが分かりますが、こうすることで、何となくですが今後のポイントがいくつか見えてきます。例えば、「ライン①の勢いはライン②を上抜けするほど強いのか?」、「上昇トレンドがライン①からライン②に移行するのか?」、「ライン①の上昇はいったん止まり、③と④のレンジ相場内の動きになるのか?」などです。となると、少なくとも、ライン①から③が絡み合うエリアまでの上昇余地はありそうです。ちょうど16,250円から16,500円あたりになります。

ちなみに、5月21日から7月末までの戻り局面では、日経平均は約12.8%上昇しました。この上昇率を、8月8日起点に当てはめると、大体16,641円になります。

(図3)日経平均(日足)チャートと戻り推計値

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)