今週の日経平均は軟調な展開が続いています。前回「維持できるか?」としていたチャネルラインの範囲を下抜けた格好です(図1)。
(図1)日経平均のチャート(日足)とチャネルライン
一方で、日足の一目均衡表で見てみると、8月7日(木)の取引終了時点で、ローソク足は「雲」上限付近で何とか踏みとどまっている状況です。その雲の下限は14,700円ぐらいですから、400円以上の厚みがあり、雲が支持(サポート)として機能する可能性は高そうです。(図2)。
(図2)日経平均の一目均衡表(日足) その2
また、もう少し細かく見ていくと、ここ直近の高値が7月31日の15,759円、安値が8月7日の15,061円ですので、翌日以降の日経平均がこのレンジを超えない限り、基準線・転換線ともに15,410円を維持することになるため、下落トレンドが警戒されるにはもう少し売られる必要があります。
ただし、1カ月半近くかけて辿りついた上昇分をわずか5営業日で打ち消してしまったわけですから、売りの勢いが残っている可能性があります。実際に8月7日の取引は、GPIFの改革絡みの報道をきっかけに日経平均が切り返すまでは、ローソク足の形が「下放れの二本黒」と呼ばれる下げ相場でのさらに売りサインとされる格好となっていました。
(図3)「下放れの二本黒」
結果的にさらなる売りサインは回避されましたが、一時は15,000円割れも警戒されていたため、もう一段の下振れの可能性は想定しておいた方が良いかもしれません。その場合の下値のめどは75日移動平均線が意識されそうです。
(図4)日経平均(日足)と移動平均線
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