上海先物取引所の銅在庫が急減、業界全体のファンダメンタルズを楽観
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00358 | 江西銅業(チアシー・コッパー) |
26.20 HKD (06/07現在) |
株価 企業情報 チャート |
上海先物取引所(SHFE)の銅在庫が3月半ばから51%減少し、信用引き締めによる銅需要への影響が限定的となる可能性が高まってきた。3月半ば時点では引き締めを背景とした銅消費の減速懸念が浮上。SHFEの在庫レベルは昨年5月以来の高水準となる17万7365トンを記録し、世界的な銅価格の下落を招く要因ともなった。ところがその後、急速に銅在庫の縮小が進み、5月28日-6月3日週には8万6163トンだった。3月半ば以降で初めて前週を上回ったが、ここ2週間は8万2000-8万6000トンと、2009年8-9月以来の低水準で推移している。また、SHFE、ロンドン金属取引所(LME)、ニューヨーク商品取引所(NYMEX)の銅在庫は3月半ばの計64万649トンから66万9158トンへ、この間に7%縮小した。
BOCIはベースメタル分野で銅を有望視している。最近ではチリの国有大手資源会社コデルコ(Codelco)が運営するエル・テニエンテ鉱山で賃上げストが発生。生産能力(年産45万トン強)で世界5位の規模を誇る同鉱山の生産量が落ち込んでいる。国際銅研究会(ICSG)の最新報告によれば、銅供給の不足量は昨年の25万2000トンから今年は37万7000トンに膨らむ見通しという。
BOCIは複数回に及ぶ利上げや預金準備率の引き上げを理由に中国の銅消費の減速を見込み、これが銅相場の上値を抑える可能性を指摘しながらも、世界的な供給ひっ迫を予想。その理由として、◇世界的な銅採掘プロジェクトの遅れが生産量に影響する◇産銅事業者および製錬事業者が技術的な問題に直面している◇ペルーやチリで労働情勢、政治情勢不安が続いている――などに言及し、こうした要因が中長期的に銅相場を支える見通しを示した。
こうした状況を踏まえ、BOCIは銅業界のファンダメンタルズが健全性を維持するとの見方。個別では現在株価水準や力強いファンダメンタルズを理由に江西銅業を選好し、同社株価の先行きに対して強気の見方を継続した。同社現在株価の2011年予想PERは9.0倍と、過去5年間のヒストリカル平均値(10倍)を下回る水準にあると指摘している。
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