1-3月期に予想外の減益、11-13年の利益見通しを下方修正

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
02883 中海油田服務股フン有限公司(チャイナオイルフィールド)  15.90 HKD
(04/29現在)
 株価
 企業情報
 チャート

中海油田服務の2011年1-3月期の純利益は前年同期比1%減の9億6,600万元にとどまり(中国会計基準)、マーケットにとってのネガティブサプライズとなった。売上高は同3%減。物理探査部門(地震データ収集、海洋調査、データ処理など)を除く各事業部門の業績が思わしくなく、いずれも問題点が見受けられた。

1-3月期には新たに導入したリグの貢献やメンテナンス期間の短縮により、ジャッキアップリグおよび半潜水リグの稼働日数がそれぞれ前年同期比5%、12%伸びた。ただ、メキシコ湾に置くモジュールリグ4基の稼働日数は施設アップグレード作業が響いて同68%減。また、リビアに配置した5基が内戦のあおりで2月後半から稼働を停止する中、陸上リグ計6基の稼働日数も同34%の落ち込みを示した。一方、坑井サービス部門の業務量は需要の減退を受けて縮小。海洋支援(近海作業船サービス)・輸送部門では待機船、多用途船の稼働日数の低下が響き、部門全体の日数がわずか0.6%の伸びにとどまった。一方、唯一好調だったのは物理探査部門で、同期には2D地震データの収集規模が前年同期の5倍に達している。

BOCIは続く4-6月期について、ジャッキアプリグ、半潜水リグの稼働日数が増えると予想。これに伴い、同期利益がやや上向くとみている。また、メキシコ湾のモジュールリグが稼働を再開する可能性を指摘する一方、リビアに残した陸上リグについては引き続き稼働停止状態が続く見通しを示し、この先、資産減損損失の計上につながる可能性にも言及している。

BOCIは1-3月期の業務統計を反映させる形で、11-13年の利益見通しを3-4%下方修正し、リビアの陸上リグの稼働停止期間に関する予測値を従来の3カ月間から4カ月間に改めた。また、今後の利益成長の減速見通しを理由に、同業銘柄に対して20%のディスカウント水準(11年予想コアEPSで16倍)を適用し、同社目標株価を下方修正。株価の先行きに対する見方を強気から中立的に引き下げている。