11年1-3月期に32%の営業増益、向こう半年間の受注増を予想

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
03311 中国建築国際(チャイナ・ステート・コンストラクション)  7.46 HKD
(04/18現在)
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中国建築国際の2011年1-3月期の売上高は前年同期比4%増の30億7000万HKドルと、通期売上高に関するBOCI予想および市場コンセンサス予想の23%、17.9%に相当する数字となった。営業利益(粗利益から販売管理費を差し引いた数字)は同32%増の3億5300万HKドル。営業利益率は12%と、前年同期比で3ポイント上向いた。同社は1-3月期の純利益を開示していないが、BOCIは営業利益率の上昇を背景に40%以上の増益を達成したとみている。10年通期から適用した新会計基準に基づく営業利益には「合弁会社利益」が含まれていないが、BOCIは11年通期により多くの高速道路プロジェクトが利益貢献を開始すると予想。合弁会社の利益寄与が前年比で倍増する見通しを示している。

同社経営陣によると、11年1-3月期には粗利益率が大幅に改善した。高速鉄道などの大型プロジェクトの寄与で、香港建設事業部門の粗利益率が約6%から8%強に上昇したためで、この数字はBOCIの予想を上回った。一方、中国本土事業の粗利益率は20%をやや上回るレベルで安定推移した。

11年4-6月期、7-9月期には、大型プロジェクトの受注拡大が見込まれている。中国政府は「低所得層向け保障型エコノミー住宅開発計画」の下、10月31日までに同住宅を全面着工するよう義務付けており、関連受注が向こう6カ月間にわたって「黄金期」を迎える見通し。主に天津市および重慶市での新規受注が見込まれるという。また、同社は香港およびマカオでのプロジェクト取得に向けて積極的に動いており、BOCIは短期的に大型受注を獲得する公算が高いとの見方。11年通期の新規受注が前年同期比16%増の約288億HKドルに達し、同社経営陣が示した目標を3%上回るとみている。

BOCIは最新リポートの中で、同社の利益見通しおよび目標株価を据え置き、株価の先行きに対して強気の見通しを継続した。