10年本決算は19%減益、川下設備セクターの好況で11年の業績拡大を予想
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00300 | 瀋機集団昆明機床股フン有限公司(シェンジー・グループ・クンミン・マシンツール) |
5.29 HKD (03/25現在) |
株価 企業情報 チャート |
瀋機集団昆明機床の2010年12月本決算(中国会計基準)は、売上高が前年比16.4%増の15億9700万元に達する一方、純利益は同18.6%減の1億7300万元にとどまった。売上原価、販売費がそれぞれ28.7%、53.8%増加したことなどが利益を圧迫。通期の粗利益率は前年を6.91ポイント下回る27.24%にとどまった。汎用工作機械市場における競争激化を受け、平均販売価格が下落したことも響いた。ただ、BOCIは川下の設備製造セクターの好況を見込み、工作機械需要の伸びを予想。11-12年の利益見通しを上方修正するとともに目標株価を引き上げ、同社株価の先行きに対して強気の見通しを継続した。
工作機械市場の構造的な変化を背景に、同期には床上型ボーリング機械の売上高が前年比24.9%減の5億9900万元にとどまる半面、水平ボーリング機械の売上高が同78.3%増の5億6300万元に達した。新規参入や市場競争の激化を受け、床上型ボーリング機械の平均販売価格は18%低下し、水平型も4%の下落率を示した。
工作機械市場の回復を受け、10年通期には水平ボーリング機械の売れ行きが拡大し、この分野における同社の競争力を示した。ただ、生産能力が足りず、加工作業の外部発注費が54.6%増の1億3600万元に増大。製造コストは58.7%増の2億5000万元に膨らみ、同期利益を圧迫した。
同期の粗利益率を大幅に悪化させた要因は、販売価格の下落、低利幅製品の比重拡大、原材料高騰――の3点。同期の基本原材料コストは前年を平均20%上回った。ただ、同社の操業能力は全般に安定しており、例えばオペレーティングサイクル、在庫回転日数、売掛債権回転率、固定資産回転率などはすべて改善傾向を示した。
同社は10年に移動式固定ビーム・ガントリー型のボーリングおよび製粉処理機XH2740を投入した。数値制御のガントリー製粉機械市場で、この種の製品は初めて。すでに21台分の受注を獲得し、10年中にうち17台を納品した。
マクロ経済環境の変化による影響を受け、同社は取締役会が設定した通期収益目標を一部達成できなかった。11年には売上高18億元、純利益2億1000万元を目指す方針。川下の設備製造セクターの業況が上向く見通しや、機械需要全般の回復、さらに新たなガントリー製粉機の出足好調などを理由に、BOCIは11年の目標達成は十分可能とみている。
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