10年本決算は32%増益、欧米・アフリカなど新規市場開拓が寄与
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00763 | 中興通訊(チュウコウツウシン) |
35.9 HKD (03/21現在) |
株価 企業情報 チャート |
中興通訊が18日発表した2010年12月本決算は、純利益が前年比32%増の32億5000万元と、BOCI予想を3%上回った。10-12月期の純利益が前年同期比49%増の18億9000万元に達し(通期利益の54%)、予想を5%上回る水準に達したことが背景。一方、通期売上高は前年比17%増の703億元と、BOCI予想に1%届かなかった。欧州・北米を含む新規市場での売上高が同50%急増する半面、中国国内の売上高(携帯端末、通信ソフトウエア、サービスを含む)がわずか6%の伸びにとどまったため。BOCIはネットワーキング製品、特にワイヤレス・ネットワーキング設備の国内売り上げが伸び悩んだとし、前年の比較数値の高さから10年下期もマイナス成長が続いた可能性を指摘した。ただ、通信キャリアによる設備投資予算の積み増しを理由に、11年の国内販売を楽観。国内市場での売上高が力強い伸びに転じると予測している。
同期には海外売上高が前年比27.45%増の380億6600万元に達し、売上高全体の54%を占めた。ネットワーキング設備部門がドイツ、ベルギー、ハンガリー、オーストリアを含む多くの新規市場を開拓し、フランス・テレコムや南アフリカのMTN、メキシコのアメリカ・モビル、オランダKPN、香港ハチソン・テレコムを含む海外キャリアから契約を獲得した。ターミナル製品部門でもバリューチェーンの構築を進め、米国、日本を含む新たな市場に進出した。
アフリカ、欧米における10年通期の売上高はそれぞれ前年比55%、50%の伸びを示したが、アジア(中国を除く)では4%減。主にインドによる中国製通信製品の輸入規制が影響した。同社経営陣は欧州の通信キャリアが3Gから4Gへのネットワークのアップグレードを進めていることを理由に、今後もネットワーキング設備部門では欧州市場の開拓余地が大きいとの見方。アフリカ市場については、やや緩やかなペースながらも成長を持続する見通しを示した。
10年通期の端末機器の出荷台数は9000万台に達したが、今年は1億2000万台に拡大し、出荷価格も上昇する見込み。また、スマートフォンの開発努力が、携帯端末の平均販売価格および利益率の上昇につながる可能性が高まっている。
BOCIは国内通信キャリアのラジオ・ネットワーク拡大に伴う受注増が、今後の利益成長をけん引するとの見方。日本の東日本大震災を受けた主要部品の供給ひっ迫が影響する可能性を指摘しながらも、目標株価を据え置き、同社株価の先行きに対して強気の見通しを継続している。
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