10年12月本決算は3.9%増益、ほぼ市場予想通りに
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00941 | 中国移動(チャイナ・モバイル) |
71.05 HKD (03/17現在) |
株価 企業情報 チャート |
中国移動が発表した2010年12月本決算は堅調な内容。純利益と売上高がともにBOCIや市場の予想にほぼ沿ったものとなった。概要は次の通り。◇純利益は前年比3.9%増の1196億元、EPSは6.99HKドル◇10年12月本決算の売上高は7.3%増の4852億元。10年10-12月期は前年同期比6.0%増の1326億元で、BOCIの予想を0.5%上回った。MOU(1契約当たり月間平均通話時間)が529分となり、BOCI予想の518分を超えている。10-12月期のARPU(加入者1人当たりの月間収入)は76.6元(BOCI予想は76.2元)◇10-12月期のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は2.0%増の616億元でBOCI予想(631億元)を2.4%下回った。加入者数が通年で12.4%増えたことに伴い、加入に要するコストが増加した。期末のプロモーションの影響で販売管理費がわずかに増えたことも一因◇配当性向は43%、期末配当は1株当たり1.597HKドル。通年のフリーキャッシュフロー(FCF)が38%増の1070億元、3月16日の終値(71HKドル)に基づくと、FCF利回りは8.8%◇携帯電話機向けの補助金は売上高の3%に当たる152億元。11年には前年比15%増の175億元に達する見込み――。
同社は11年の設備投資額を以前の予定額から19%上方修正し、1324億元に設定。12年には1304億元、13年には1255億元を投入する予定。10年の配分実績と11年の予定は次の通り。◇11年には通信ネットワーク・インフラの整備に充てる支出を前年比28%増の702億元に拡大する。第2世代(2G)携帯電話用通信インフラに全体の23%に当たる305億元、無線LANに100億元、残りを基幹ネットワークの投資に充当◇伝送システム関連の投資は11年に146億元となり、10年実績の286億元から減少する予定となっているが、BOCIは実際にはファイバー伝送関連の投資が前年並みを維持すると予想。中国移動の親会社の傘下にある中国鉄通(Railcom)がローカルDDNネットワークを中心に150億元の投資を実行するためで、中国移動はリースが可能◇来年以降にデータ通信の伸びが2倍以上になると見込まれる中、無線LANに重点的に投資する計画。中国移動は10年末時点で5万7000カ所のホットスポットを持つが、11-13年には100万カ所以上に増やす。この間、年100億元超を投資するとみられる――。
同社は1200万台の携帯電話機の調達に向け入札を始める予定。受注が決まれば、1機種当たり70万台以上を調達する。スマートフォンを使用する加入者(2Gと3Gの合計)は現在、全体の13%に当たる7600万人。11年には携帯電話機の補助金が15%増の174億元に伸びるとみられる。
また、自社のコンテンツを拡充する方針。モバイル・インターネットの急速な普及でデータ接続料金の負担が増えるのに対し、バランスを取る意向。
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