10年本決算は予想を上回る14%増益、融資拡大と利ざや改善が寄与
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00011 | 恒生銀行(ハンセン銀行) |
124.20 HKD (03/01現在) |
株価 企業情報 チャート |
恒生銀行の2010年12月本決算は、純利益が前年比14%増の149億1,700万HKドル(EPSは7.80HKドル)に達した。これはBOCI予想および市場コンセンサス予想を上回る水準。下期の貸出伸び率が上期比20%に達したことや預貸率の上昇に伴う利ざやの拡大などが、予想を上回る利益の計上に寄与した。BOCIは11-12年の利益見通しをほぼ現行水準に維持し、予想ROE(株主資本利益率)を25-26%に設定。同社株価の先行きに対して強気見通しを継続した。
10年通期の貸出残高伸び率は前年比37%と、過去10年間で最高を記録した。各種融資が全般に伸びたが、中でも貿易金融(前年比231%増)、不動産開発融資(同77%増)が大幅に拡大した。
下期の利ざやは上期を3ベーシスポイント上回る1.80%。主に通期の預貸率が69.4%に上向いたことが利ざやの改善を支えた(預貸比率は09年通期に54.5%、10年上期に60.8%)。同行は最近、HIBOR(香港銀行間貸出金利)ベースではなく、プライムレート(最優遇貸出金利)ベースの不動産ローンを提供する方針を明らかにしており、BOCIは同行の利ざやが11年にさらに拡大する見通しを示している。
一方、10年通期には資産運用収入が回復した。マーケットとの相関関係が深い同行の各種手数料収入は前年比15%増。総手数料収入に占める割合は46%と、BOCIのカバー銘柄の中で最も高い水準に達した。
同行は1株当たり1.90HKドルの期末配当を予定しており、年間配当は前年並みの同5.20HKドルとなる見込み。10年の配当性向は前年の76%を下回る67%となる。BOCIは今後の配当政策に絡む不透明要因として、この先発表されるバーゼル3(バーゼル銀行監督委員会が昨年9月に合意した新たな自己資本比率規制)の細則を挙げながらも、同行の配当利回りは依然魅力的な水準にあるとの見方。銀行セクターのカバー銘柄の中で、最も配当利回りが高いとしている。
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