北京の不動産規制強化の影響を懸念、11年販売目標の達成は困難に

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
03377 遠洋地産(シノ・オーシャン・ランド・ホールディングス)  4.87 HKD
(02/18現在)
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北京の物件を多く扱う不動産大手の遠洋地産が厳しい状況にさらされている。北京市政府は先ごろ、不動産市場の過熱を抑制するため、新規住宅購入の際には5年間の納税証明を求めるという他の地域よりも厳しい条件を発表した。政府の規制は強化されているものの、物件の新規供給は増加傾向にある。過剰な供給により北京の物件の平均販売価格(ASP)は今後下落する可能性が高い。BOCIは同社が政府の規制、財務状況、利益率の3つの不安要素を抱えており、2011年の販売目標の300億元を達成するのは困難と判断。目標株価を11年予想NAVに対し52%のディスカウント水準に引き下げた。株価の先行きについては中立の見方に据え置いている。

同社の11年販売目標300億元のうち北京の物件は100億元に相当するため、規制強化の影響が懸念される。同社は北京政府の引き締め策発表後も11年販売目標値を維持し、大連、杭州、天津といった他の主要販売地域での販売てこ入れを計画するとみられるが、これらの地域でも物件の供給過剰と規制強化の傾向が表れる見通し。BOCIの予想では11年の北京の物件供給量は10年の需要量1200万平方メートルを上回る1800万平方メートルに達し、物件販売価格を下げざるを得ない状況が見込まれる。BOCIはセンシティビティ分析に基づきASPとGFAの11年予想値をそれぞれ20%、10%引き下げ、11年販売高を前年とほぼ同水準の211億元と予想している。

一方、同社の財務面をみると、10年上期の純負債比率は69%と09年末の18%から大幅に上昇。10年下期の契約販売を132億元とすると10年末の負債比率は50%程度となる。また同社は10年下期に14の開発用地を200億元で購入しており、11年支払い予定の用地の未払い費用は推定で90億元に上る。これに建設費用100億元が上乗せされるため、たとえ同社が300億元の販売目標を達成しても11年の負債比率は80%に上昇する。

さらに、土地取得コストの負担により利益率の圧迫が懸念される。同社は現在およそ1760万平方メートルの開発用地を保有。このうち510万平方メートルを10年下期に200億元で取得した。10年下期の開発用地の取得コストは1平方メートル当たり3798.7元と同業他社を上回る水準。BOCIのセンシティビティ分析によれば、ASPが5-30%減少すると1株当たりNAVは6-47.8%の幅で下落する。利幅を維持するために現在の不動産市場過熱抑制局面での販売を避ければ当期の販売高減少につながり、販売コストの上昇から財務に悪影響を及ぼす見通しだ。