ハイエンド製品値上げをプラス評価、11-12年の予想純利益を上方修正
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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02319 | 中国蒙牛乳業(チャイナ・モンニュウ・デイリー) |
21.25 HKD (02/11現在) |
株価 企業情報 チャート |
中国蒙牛乳業は2010年第4四半期に一部ハイエンド製品の価格引き上げに動いた後、最近になって再値上げを実施した。10年第4四半期にDeluxeシリーズおよびヨーグルトを5-8%値上げした後、Deluxeシリーズをさらに3%値上げし、ほかにアイスクリーム価格を8%引き上げた。一方、UHT(超高温処理)牛乳価格は現行水準に据え置いた。BOCIによれば、同社は国内のハイエンド製品市場で支配的な地位にあり、利益率の高い製品に対して価格決定力が強い。粗利益率が28%以上に達するこの種の高利幅製品の売上構成比は、09年の16%から、現在では18-19%に上向いているという。経営陣は新製品投入や既存製品のアップグレードを通じ、今後も製品構成の最適化を継続する方針を明らかにしている。
同社は10年6月中間期に19%の増収を確保したが、下期には増収ペースがやや減速したとみられる。08年下期に有害物質メラミン混入事件が発覚した後、09年には段階的に売れ行きが回復に向かい、下期の比較対象値が相対的に高いことが理由。経営陣によれば、10年通期の増収率は15-20%の中ほどに落ち着く見通しという。
一方、原料乳調達コストは10年通期に前年比16%増の1キログラム当たり3.55元と、BOCIの予想を上回る水準となった。さらに過去2カ月間で、原料乳調達コストは同3.75元に上向いており、昨年第4四半期と今年第1四半期に実施した値上げは、ここ数カ月間のコスト増を吸収するだけの効果にとどまる可能性が出てきた。BOCIは10年下期の粗利益率が25.7%前後に悪化するとみて(上期は26.2%)、通期の粗利益率に関する予想値を26.5%から26.0%に下方修正した。
ただ、同社経営陣によれば、11年下期には原料乳の供給拡大が見込まれ、上期のコスト増が下期には一段落する見込み。通期の原料乳コストは前年比5-8%の上昇率に落ち着く見通しという。BOCIは最近の製品値上げを反映させる形で、11年、12年の粗利益率が26.1%、26.6%へやや上向くと予測している。
同社経営陣はこのほか、販売費を通期売上高の最大18%に抑え、一般管理費・人件費の割合を同9-10%に維持する方針を示した。BOCIは管理費・人件費の対売上比率が10年通期に9.5%(10年上期は8.1%)に上昇すると予想。一方、インセンティブストックオプション費用に関しては段階的な減少を見込み、10年の4億元から、14年には300万元に縮小する見通しを示した。
BOCIは経営陣のガイダンスを受け、10年の予想純利益を2%下方修正する半面、11年、12年の予想純利益をそれぞれ4%、7%上方修正した。09-12年の利益成長率が年率26.1%になると予測。同社株価の先行きに対して強気の見方を継続している。
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