コーン飲料の製法・販売チャンネルを見直し、新製品を3月発売へ
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00904 | 中国緑色食品(控股)(チュウゴクリョクショクショクヒン) |
7.86 HKD (01/24現在) |
株価 企業情報 チャート |
中国緑色食品の経営陣はこのほどカンファレンスコールを開き、直近の経営戦略について明らかにした。同社はコーン飲料と複数の穀物を含む「ミックス・グレイン・シリーズ」のブランド統合を実施することを決定しており、3月には製法を変えた新たなコーン飲料を発売する予定。さらに4月までには会計監査法人を変更する方針を示した。
同社のコーンミルク製品は現在スーパーマーケットの商品棚から姿を消しているが、経営陣によれば、これは製法および販売チャンネルを見直す戦略の一環。同社のコーンミルクは2006年に発売され、これまで女優のチェン・ハオをイメージキャラクターとしてきたが、チェン・ハオとの契約はまもなく満了する運びとなった。一方、2009年に発売したミックス・グレイン・シリーズは売れ行き好調で、2011年度上期(2010年10月中間期)の売上高は飲料部門全体の51.7%、同社売上全体の16.3%に当たる1億8100万元。その半面、コーンミルクの売上高は同期に7480万元にとどまり、ブランド統合を決めるに至ったという。
同社はまた、オリジナルのコーンミルクに代えて、プレミアムフルーツ・コーン飲料を開発する方針を決定。ブランド統合に伴って3月に新製品を投入し、同月初めにはスーパーに並ぶ見通しを示した。同社は昨年8月以降にスーパーやディスカウントストアなどの棚からコーンミルクを引き揚げ、空いたスペースをミックス・グレイン用に回したが、コーンミルクの販売はこの間、一部航空会社や外食店を通じて継続していたという。ちなみにスーパーや従来型小売チャンネルを通じたコーンミルクの売上高は2011年度上期に1650万元と、コーンミルク売上高全体に占める割合は22%、同社売上全体に占める割合は2%。経営陣は商品差し替えによる売上高への影響は限定的としている。
同社経営陣は1月10-14日に行われたIR活動において、コーンミルクをめぐる戦略変更に言及していたが、昨年8月にスーパーから引き揚げたことについては触れていなかった。BOCIは情報開示に関する経営陣の姿勢を疑問視し、改善の必要性を指摘した。
また、8月にスーパーから消えたコーンミルクが新製品となって3月に再登場するまでには約8カ月間のブランクがあり、BOCIは空白期間が長すぎるとの見方。もともとコーンミルクはスーパー側に支払う費用の高さから収益性が劣っていたと指摘し、同社経営陣には計画性および実行性の面でも改善の余地があるとした。
一方、同社は4月末までに監査法人の変更を発表する予定。BOCIはこれにより、投資家の懸念をある程度軽減できるとみている。また、カンファレンスコールを受け、同社の経営姿勢に対する懐疑的な見方が続く可能性を示しながらも、悪材料はほぼ織り込まれたと指摘。3月の新製品発売や、監査法人をビッグ4のうち1社に変更する方針が投資家の懸念を払しょくするとみて、同社株価の先行きに強気の見方を継続している。
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