低価格住宅プロジェクトが活況、2012-13年予想利益を11-15%上方修正
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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03311 | 中国建築国際(チャイナ・ステート・コンストラクション) |
5.71 HKD (10/07現在) |
株価 企業情報 チャート |
中国建築国際(CSC)の株価は1カ月前に比べ33%の大幅高を記録している。一部の投資家は同銘柄の過剰な買われ方を不安視しているものの、BOCIは6日に開催されたIRミーティングの結果を踏まえ、これまで同社を過小評価していたと判断。現在株価を考慮すると、2011年予想PERは13倍となっているが、2008-09年の平均予想PER11倍やピーク時のPER20倍に比べれば割高ではないとみている。BOCIは低価格住宅の完工目標が今年の580万戸から向こう2年間に年660万戸超に引き上げられたことを重視。CSCの2012年新規受注額を14億HKドル上方修正して296億HKドルとし、2012-13年予想利益を11-15%引き上げた。株価の先行きは強気の見方に据え置き、目標価格を5.60HKドルから6.60HKドルに上方修正している。
IRミーティングでのポイント
CSCはすでに天津の14億元相当のプロジェクトを受注。年内にターゲット市場の天津、成都、重慶でさらなるプロジェクトを獲得する可能性が高い。BOCIはこれまでの予想にこうした状況を反映していなかったためこれを見直し、予想利益を上方修正する。
同社は成長の可能性が高い低価格住宅市場でのシェア拡大を目指している。中国は当初2009-12年の4年間に1910万戸の着工を計画していたが、2010年の580万戸に続き2011-12年の年間完工戸数の目標を660万戸に引き上げ、プロジェクトは計画を上回るペースで進ちょくしている。今後も低価格住宅の需要は急速に伸びると予想される。
CSCがBT(建設・譲渡)、BOT(建設・運営・譲渡)、TOT(譲渡・運営・譲渡)のプロジェクトの受注を増やしている点を踏まえ、一部の投資家が同社の資金調達状況について質問した。経営陣は、今年初めに2件の買収案件の支払いを済ませた段階でも負債比率が40%を下回っていると説明。中国銀行からの30億元の融資枠もあるため、増資は最終的な選択肢だとした。
同社は先ごろ、南京長江第二大橋のTOTプロジェクトに加え、マカオの住宅開発プロジェクトの権益15%という2件について、親会社から資産注入を受けた。BOCIは、橋りょう、港湾、ヒートプラントなど、今後同社へのさらなる資産注入の可能性を期待している。
BTプロジェクトの利益率の高さを今後も維持できるのかという投資家の質問に対し、経営陣は同プロジェクトへの高い参入障壁が利益率を保つと説明。現在、同社が関わるBTやBOTプロジェクトの対象企業は10社以下に絞られているという。
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