11月2日の日経平均は、399円安の18,683円と急落しましたが、ここは良い買い場と判断しています。2日には、日銀が10月30日の金融政策決定会合で、追加金融緩和を見送ったことに対する外国人の失望売りが続いていたようです。日本の投資家は、黒田日銀総裁は追加緩和をやる気がないことを、日本人特有のあうんの呼吸で読み取っていましたが、外国人には、日本のインフレ率がマイナス圏に落ち込んだので「当然追加金融緩和をやる」と思い込んでいた投資家もいたようです。ただ、追加金融緩和あり・なしに賭ける短期売買はほぼ出尽くしたと考えています。ここからは、企業業績を見ながら、日経平均はまず19,000円台の値固めをして、そこから徐々に上値を目指していくと考えています。

(1)NYダウの反発が続く

日銀が追加緩和を見送った影響もあって10月30日のNYダウは前日比▲92ドルとなりましたが、11月2日には前日比+165ドルと反発し、戻り高値を更新しました。

NYダウ日足:2015年8月3日~11月2日

(2)日経平均は19,000円台への入り口でもみ合い

日経平均は、いずれ19,000円台で上値を目指すと考えていますが、19,000円台は、8月後半に窓を開けながら急落した水準であり、すんなりと戻っていくのにまだ抵抗感が残っているようです。

日経平均日足:2014年8月3日~11月2日

窓をあけて急落した19,000円台を超えて上昇するには、ある程度、日柄調整(時間の経過)が必要です。まだ早いと感じる人もいますが、私は、日柄調整も進み、そろそろ19,000円台の戻りを試してもおかしくないタイミングと考えています。もう11月に入りましたから、急落した8月後半から2か月が経過しています。また、大底(17,000円割れ)をつけた9月後半からは、1ヵ月以上が経過しています。

(3)今日上場の日本郵政グループ3社に注目

今日、ゆうちょ銀行、かんぽ生命、日本郵政の3社が、東証1部に新規上場します。配当利回りが高めで人気があり、募集株数を大幅に上回る申し込みがあった模様で、初値は公募価格を上回ると予想されます。市場から約1兆4000億円の資金を吸収した大型上場であり、公募価格を上回るスタートとなれば、市場全体のムード改善に貢献すると考えられます。