7月の販売台数は前年同月比4%増、販売店の在庫調整に1-2カ月
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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01211 | 比亜迪股フン有限公司(BYD) |
53.00 HKD (08/06現在) |
株価 企業情報 チャート |
比亜迪股フン有限公司(BYD)は先ごろ、7月の自動車販売台数が前年同月比4%増、前月比7%減の3万3046台だったと発表した。10年1-7月の販売台数は前年同期比57%増の32万2000台。7月は人気車種「F3」の販売台数が前月比31%減の1万4836台に落ち込んだ。販売店での在庫増がここ数カ月の停滞の主因。販売チャネルの急速な拡大により、消費者の需要の変化に迅速に対応する在庫管理が困難になっている。BOCIは同社販売店の在庫調整にさらに1-2カ月かかるとみている。
同社はまた、年間販売目標を80万台から60万台に引き下げた。BOCIは、09年下期の国内販売台数が高水準だったことから、10年下期の国内乗用車市場の成長率を前年同期比5%増、10年通年を前年比21%増とみている。一方、BYDの10年上期販売台数は28万9000台。下期には前年同期比14.5%増と業界平均を上回る伸びを予想している。BYDはスケールメリットを享受してきたが、販売台数の減少や原材料コストの高騰により10年度は営業利益率の改善が困難になる見通し。また、競争激化により一部車種を5-10%値下げする可能性が高く、直近の利益率への影響が懸念される。
BYDは8月22日に10年4-6月期決算を発表する予定。BOCIは純利益を前年同期比59%増、前四半期比35%減の11億900万元とみている。同期の販売台数が前四半期比23%減であることから予想売上高は前年同期比16%増、前四半期比20%減とした。また、電池部門は横ばい、携帯電話部門は緩やかに回復する見込みで、粗利益率は09年7-9月期の水準(23.1%)に低下すると予想している。
「china.com.cn」によると、中国政府は1000億元を投入する新エネルギー自動車の開発計画(2010-20)を検討中。計画では2015年末までに電気自動車500万台およびハイブリッドカー1500万台の生産を目指している。BYDは深センでハイブリッド車「F3DM」を中央政府および深セン政府からの補助金付きで販売を開始。今後は上海、杭州、長春、北京に進出する。これらの地域でも補助金制度が適用されれば、来年以降ハイブリッドカーの普及が一気に進むとみられる。また、年内には75カ所の充電ステーションと6000カ所の充電ポールが27の省・自治区に整備される。充電ステーションは2011-16年に400カ所、2016-20年に1万カ所の追加設置が計画されている。
BYDの販売台数目標の引き下げを受け、BOCIは2010年予想利益を13.8%下方修正したが、依然として同社は2ケタ成長を継続するとみている。エコカーは今後自動車業界をけん引するもので、BYDは同分野のバッテリーおよび自動車の両面で優位にある。また、携帯電話事業およびソーラー電池事業の今後の見通しも明るい。株価は現在2010年予想PER16.5倍の水準。BOCIは適正PERを19倍とみて、株価の先行きを強気の見方に維持している。
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