6月中間決算は大幅増益の見通し、ニッケル製品の販売価格が上昇

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03833 新疆新キン砿業股フン有限公司(シンジャン・シンシン・マイニング)  4.01 HKD
(07/23現在)
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新疆新キン砿業(XXM)は7月9日、2010年6月中間決算で大幅増益となる見通しを明らかにした。ニッケル製品の平均販売価格が前年同期比で64%上昇し、販売量および生産量も増加したことが主な要因。BOCIは同期の純利益を前年同期比169%増の1億8000万元と予想している。XXMは8月末に中間決算を発表する予定。

BOCIの推定では、XXMの2010年の売上比率はニッケルカソードが70%、銅カソードが30%。2010年上期の中国ニッケル価格は、前年同期比で63%、2009年下期比で24%上昇し、1トン当たり15万9265元(付加価値税込み)に達した。ロンドン金属取引所(LME)価格(前年同期比91%、前半期比24%上昇の1トン当たり2万1213米ドル)に同調している。

XXMの10年上期のニッケル生産量は、通年予想値(8000トン)の37.5%に相当する前年同期比45.6%増の3000トン。銅カソードは通年予想値の35.7%で前年同期比3.1%増の2500トン(いずれもBOCI推定)。上期の推定生産量が通年予想の半数に満たないのは、7月末に完了する予定の技術改良を想定しているため。下期の追い上げを見込み、BOCIは通年生産量の予想値を据え置いている。

カラトンク鉱山の拡張および昨年2月に取得したハミ鉱山が、生産量増大に貢献している。BOCIは同社のニッケル販売に占める自給率が2008年の55%から2009年には85%に上昇していると推定。ニッケルの副生成物である銅は90%以上の自給率を実現すると予想している。

BOCIは自前鉱山の生産量見直しを踏まえ同社の2011-12年予想利益をそれぞれ12.3%、12.7%上方修正した。BOCIの感度解析によると、ニッケル価格が1%変動すると2010年予想利益は1.4%上下する。同様に、銅価格1%の変動で同予想利益は0.6%変動する。XXMが50%を出資する関連会社Hexinが今年8-9月にニッケル生産を開始するが、BOCIは同社の貢献を生産開始まで予想値に加味しない方針。

XXM自前鉱山のニッケル生産コストはキャッシュコストで1トン当たり6万5000トン(約1万米ドル)。同社の2010-11年設備投資額はそれぞれ10億元になるとBOCIはみている。同社は手持ち現金が豊富な無借金経営。2010年末のネットキャッシュは1株当たり1.15HKドル相当の22億元(BOCI推定)。同社は将来有望な非鉄金属鉱山の買収機会を積極的に模索しているが、投資に関して慎重な姿勢を崩していない。

株価は現在、2011年予想値に対しPER15.7倍、株価/NAV倍率0.78倍、PBR1.3倍の水準で取引されている。また、企業価値を埋蔵量で測ると1トン当たり2571米ドルと、世界平均の同4462米ドルに比べ割安。2009-12年の年間平均成長率35.8%とニッケル価格の先高感を材料に、BOCIは同社株価の先行きを強気の見方に維持している。