7日の日経平均は反発し、264円高の20,376円となりました。緊縮策を国民投票で否決したギリシャに対して、EUが交渉の窓口を閉ざしていないことから、ギリシャのEU離脱は避けられるとの楽観論もあり、日経平均は買い戻されました。ただし、これからギリシャのデフォルト・EU離脱が決まるリスクもあり、一本調子の上昇は見込みにくいところです。
(1)日経平均2万円前後では、押し目買いが入りやすい
日経平均株価:2015年2月2日~7月7日
日経平均2万円は、4月ごろは上値抵抗線でしたが、6月以降は下値抵抗線となっています。企業業績の拡大によって、日経平均2万円でもPER(株価収益率)で約16倍と割安感があるため、2万円前後で、押し目買いが入るようになっています。
(2)日経平均の上値も重くなってきている
海外にさまざまな不安材料が出てきたことから、上値は抑えられるようになっています。当初は、アメリカが年内利上げ見通しで、世界的に長期金利が上昇していたことが懸念されていました。6月以降は、ギリシャの信用不安が嫌気されています。さらに、中国株急落や、ウクライナ・プエルトリコ・ベネズエラの信用不安、アメリカの企業業績減速懸念などが、複合的に不安視されるようになっています。
上海総合株価指数の動き:2014年末~2015年7月7日
上海総合株価指数は、個人投資家による投機的売買で、急騰後、急落しました。急落で痛手を負った投資家も多く、中国の景気に悪影響を及ぼさないか懸念されています。
(3)しばらく押し目買いスタンス
日本の景気・企業業績の拡大が続くことで、日経平均は年末22,000円へ上昇すると予想しています。ただし、短期的には海外の不安要因によって、乱高下が続く可能性もあります。ギリシャ問題の行方がわかるまで、しばらくは、押し目買いスタンスで臨むと良いと考えています。
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