2009年12月本決算は13.5%減益、NIM改善を見込み予想利益を上方修正
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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03968 | 招商銀行股フン有限公司(ショウショウギンコウ) |
20.85 HKD (04/14現在) |
株価 企業情報 チャート |
招商銀行(CMB)が発表した2009年12月本決算は純利益が182億元。前年を13.5%下回ったものの、BOCIの予想値を7.3%上回る水準だった。BOCI予想と比較して純金利収入が多く、引当金計上が少なかった。純金利収入は前年比13.9%減となったものの、投資収入の貢献により営業収入の落ち込みは同7%減にとどまった。貸倒引当金計上額は前年比42%減。ただし、2009年末時点の引当率は前年の223.3%から246.7%に上昇している。また、2009年10-12月期には、預貸金利ざや(NIM)の改善により、純利益が7-9月期比7%増の51億6000万元に達している。
2009年にはNIMが急激に低下したものの、下半期から回復傾向がみられ、7-9月期は0.14ポイント、10-12月期には0.15ポイント上昇した。今後の金利上昇局面において、同行のNIMは他行よりも大きな改善がみられるとBOCIは予想している。2009年末時点で同行は手形割引が融資残高の8.7%を占めており(業界平均値はおよそ6%)、利回り上昇でより多くの恩恵を受けることになる。さらに、預金残高における要求払預金の割合が2009年6月末の49.3%から12月末には54.6%に上昇している点をBOCIは注視。金利上昇時に預金コストの抑制につながると指摘している。
同行はまた、2010年1-3月期の業績速報も発表。同期の純利益は前年同期比40%増の59億元となり、BOCI予想を12%上回っている。NIMの改善と費用の低減が予想以上で、好業績に貢献したとみられる。3月末の不良債権比率は0.74%、自己資本比率は11.4%だった。 引当率は2009年6月末の241%から12月末は247%に上昇。不良債権比率は2009年6月末の0.86%から2009年末には0.82%に低下した。12月末の不良債権残高は半年前に比べ1億9200万元減の97億3200万元。引当金の積み増しにより、同行は今後、不良債権処理費用の低減を図ることができるとBOCIはみている。 BOCIは今後のNIM改善を見込み、同行の2010年予想利益を20%上昇修正。また、計画中の株主割当増資による希薄化を考慮し、2010-11年の予想EPSをそれぞれ1.08元、1.41元とした。また、リテール事業の将来性と他行に比べて高い株主資本利益率(ROE)を評価し、株価の先行きについては強気の味方を維持している。
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