早期参入の恩恵による稼働率の高さで競合他社を上回る成長を見込む

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00916 龍源電力集団股フン有限公司  10.90 HKD
(01/14現在)
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龍源電力は、アジア最大、世界5位の風力発電会社。業界への早期参入による恩恵を背景に、2006-08年の風力発電能力は年率約110%で成長した。風力発電の国内シェアは24%。東北地方の3省、新疆ウイグル自治区、甘粛省、江蘇省、福建省などで計80の風力発電所を持ち風力発電能力は3371メガワット(MW)。このほかに26カ所の風力発電所を建設中。

現在建設中のプロジェクトの発電能力は1.8ギガワット(GW)分に上るが、このほかに同社は現在の14倍に相当する43GW分のプロジェクトについて地方自治体と開発に向けた合意を取り付けている。このうち0.3GWがすでに建設中か政府の認可を得ているもの(ティア1)。5.7GWは1年以内に着工が見込まれているの(ティア2)、37GWは向こう10-15年に建設が予定されているもの(ティア3)。同社は年内に331億元を投じ、3.6GW相当の風力発電プロジェクトを完工する計画を示している。

BOCIは同社の2009-12年の風力発電能力が年率39.4%で成長すると予想(3.8GWから10.4GW)。これは、同期間の国内風力発電能力の年間成長率35.5%(20GWから50GW)に同調している。

同社の風力発電事業の利益率は競合に比べて高い水準にある。同事業の営業利益率は2006年の32.9%から2008年は53.9%、2009年上期は56.5%に達している。高利益率を誇る理由は発電所の稼働率の高さにある。同社は早期参入の恩恵を受け、気象条件や送電設備の面で有利な場所に発電所を建設している。また、スケールメリットにより、修理メンテナンスの影響が比較的少ないことなども高稼働率の要因として挙げられる。 BOCIは龍源電力の風力発電の売上高および営業利益が2009-12年はそれぞれ年率60%、64%で成長すると予想。同期間に風力発電部門が営業利益全体に占める割合は68-82%に上昇すると見込んでいる。風力発電事業に対する政府の優遇措置も引き続き適用される見通し。 同社は昨年末の新規株式公開で172億元を調達。この影響で負債比率は昨年6月末時点の339%から12月末には47%に、ROEは2009年上期の10.3%から2009年通期では7%に低下した。同社は2009-12年に810億元の設備投資を予定しており、このうち760億元が風力発電プロジェクトに投入される見通し。設備投資には銀行からの借入金も利用するため、同社の負債比率は再び上昇するとみられるが、利益率の高さと健全なキャッシュフローが純利益率全体を引き上げ、負債比率の大幅な上昇を抑えるとBOCIはみている。こうした点を踏まえ、BOCIは同社のROEは2012年までに15.9%に回復すると予想している。