2009年1-9月期は80.8%減益、運賃の値下がりが影響

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
01138 中海発展(チャイナ・シッピング)  11.98 HKD
(10/23現在)
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チャイナ・シッピング(CSD)が発表した2009年1-9月期の純利益は前年同期比80.8%減の9億570万元、売上高は同54.1%減の65億7000万元だった。減益の要因として以下の点が挙げられる:1)総輸送量は前年同期を8.5%下回る1605億トン海里(tnm)だった。2)平均運賃は同45.5%減と大幅に低下。石炭とドライバルクの運賃、石油の国際輸送運賃が低水準となった。3)投資収入は同93.6%減。市場低迷により関連会社からの利益貢献が減少した。4)船舶の売却益が少なく、非営業収入が75.9%減となった。一方、営業コストは、燃料費と船舶チャーター費が大幅に減少したため38.2%減。1-9月利益には、子会社からの利益3250万元も含まれている。

総輸送量は、前年同期比8.5%減の1605億tnm。石油の輸送量は15.1%増の888億tnmだった一方、石炭は29.4%減の424億tnm、ドライバルクは23.1%減の293億tnmと前年同期を割り込んだ。

国内輸送量は26.4%減の562億tnm。石炭およびドライバルクはそれぞれ34.8%、17.3%前年同期を下回った。石油は5.2%の伸びを示した。単位当たりの売上高は、国内石炭とドライバルクがそれぞれ50.0%減、52.2%減。石油は5.7%増だった。

ただ、輸入石炭と国産石炭の価格差縮小により、石炭の国内輸送量は徐々に増加している。こうした状況下、中国の大手電力会社の利用石炭が輸入石炭から国産石炭にシフトすれば、石炭の国内輸送量増加が見込まれる。こうした傾向は、CSDの業績に好影響を与える見通し。

国際輸送量は、前年同期比5.4%増の1043億tnm。石炭と石油の輸送量はそれぞれ72.5%、17.1%上回ったが、ドライバルクは24.2%減に落ち込んだ。国際輸送の運賃は、石炭、ドライバルク、石油で、それぞれ44.4%、48.2%、63.4%前年同期を下回った。 CDSの1-9月の業務統計と、輸送量および運賃の動向を踏まえ、BOCIはCSDの2009-10年予想利益をそれぞれ13.5%、7%引き下げ、13億元、25億元とした。この値は、2009-10年の運賃見通しをそれぞれ2%、1%引き下げ、輸送量についてもそれぞれ1%引き下げたことが前提となっている。株価の先行きについては強気から中立に引き下げている。