2015年は、日本の景気回復色が鮮明になり、日経平均は20,000円まで上昇すると予想します。

(1) 日経平均は、年央の調整を経て、年末20,000円へ

2013年・2014年の日経平均週次株価推移と 2015年の日経平均予想

(出所:2015年予想は楽天証券経済研究所)

(2)景気回復への追い風

(3)企業業績見通し

東証一部 全産業(除く金融)ベース経常利益増益率

2014年3月期(実績) +36%
2015年3月期(予想) +12%
2016年3月期(予想) +8%

(出所:予想は楽天証券経済研究所)

(4)2015年の懸念材料

最大のリスクは、米FRBが来年半ばに利上げを始めると見込まれることです。アメリカの利上げが意識されるにしたがって、世界の投資マネーは警戒感を高めていくことになります。そこに、逆オイルショックや地政学リスクなどの、不安材料が重なると、売りが売りを呼んで世界的な株式市場の波乱に発展することがあります。

過去2年を振り返ると、日経平均は3回、急落局面がありました。いずれも、アメリカの金融緩和終了にからむ不安が関与しています。

日経平均上昇局面での調整:2013年・2014年は実績、2015年は予想

(出所:予想は楽天証券経済研究所)

  • 2013年5月バーナンキ・ショック:米FRBのバーナンキ議長が「将来金融緩和縮小が必要」と発言したことをきっかけに世界中の株が急落しました。
  • 2014年1月:米FRBイエレン議長のもとで、金融緩和の縮小が開始されました。
  • 2014年10月:米FRBの金融緩和が10月末で終了しました。
  • 2015年5月ころ(予想):6~8月にアメリカで利上げが始まると予想されます。株式市場は、利上げが始まる2~3ヶ月前に一度調整局面を迎えると予想しています。

(5)米利上げ時期が焦点

来年に私が予想している日経平均調整の時期は、現時点では5月としていますが、アメリカの利上げ時期次第で、早くなることも遅くなることもあります。

調整の幅は、2,000円(19,000円→17,000円)と予想していますが、利上げ以外のリスク(逆オイルショックや中国景気失速懸念)が重なるかどうかで、もっと大きくなることも小さくなることもあり得ます。

ただし、米利上げがあっても、それで日本およびアメリカの景気・企業業績の回復トレンドが変わるとは考えていません。利上げショックを織り込んだ後、2015年後半には日経平均は20,000円に向けたラリーがあると予想しています。