2009年6月中間期に13%増益、安定的な利益成長見通しを評価
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00270 | 粤海投資(広東インベストメント) |
10.40 HKD (09/15現在) |
株価 企業情報 チャート |
粤海投資の2009年6月中間決算は、売上高が前年比4.5%増の39億3000万HKドル(BOCIの通期予想の53%相当)だった。給水および百貨店部門が増収に寄与する一方、発電部門の不振が増収分の一部を相殺した。純利益は同12.6%増の10億1000万HKドル(通期予想の52%)。主に香港向けの水供給契約で、2009年の契約価格を18.6%値上げしたことが2ケタ増益を支えた。不動産の評価損や傘下の電力会社の減損損失など、総額1億4500万HKドルの一回性損失を除いた場合、同期純利益は24%の伸び。粗利益率は前年の45%から52%に改善した。
給水部門は引き続き同社の中核事業であり、同期の売上高の53%、EBIT(金利・税引き前利益)の81%を占めた。地元の景気減速を背景に、深センと東莞における給水部門の売上高はそれぞれ0.9%、18.3%落ち込んだが、BOCIは輸出環境の改善を理由に、通期の国内販売量が前年比2.3%の減少率にとどまるとみている。
発電部門をみると、中山発電所が16.6%減収ながらも利幅が改善。また、粤江発電所が石炭高騰で5700万HKドルの損失を計上する半面、梅県発電所は黒字転換した。一方、ショッピングモール「天河城購物中心」の賃料収入は14%増で、不動産再評価損を除いた税引き前利益は前年比ほぼ横ばい。百貨店売上高はやや減少したが、コスト管理が奏功し、税引き前利益は12%の伸びを示した。
BOCIは同社の通期予想純利益を12.7%上方修正し、前年比17.7%増の22億HKドルに設定した。国内給水部門に関しては前年に補助金7億3000万HKドルを計上した反動で、2.3%の部門減益を予測。また、不動産部門の天河城購物中心については賃料収入の伸びを見込む半面、10年以降には契約更新に伴う賃料の下落リスクを指摘した。ただ、6月末の入居率が81%に達するオフィスタワーの堅調を予測し、店舗不動産市場の急速な落ち込みを一部カバーするとの見方。賃貸部門全体の増収増益を予想している。
このほか、発電部門に関しては、梅県、粤江、中山を合わせた通期の電力販売量が前年比2.1%減になると予想。天河城購物中心内の百貨店については売り上げ伸び率の減速を見込む半面、税引き前利益率が前年の9.5%から11%に改善するとみている。
一方、今後の投資計画をみると、同社は天津天河城購物中心(2013年完成予定)に24億HKドル、さらに中山発電所に30億HKドルを投資する予定。6月末の負債比率は35%と、前年末の41%から改善した。BOCIは2009-11年の営業キャッシュフローが120億HKドル規模に上るとみて、推定約73億HKドルの設備投資を行うだけの余裕があるとの見方。この先も負債比率が低下傾向を持続するとみている。
BOCIは安定的な利益成長見通しや財務の健全性を前向きに評価。同社株価の先行きに対して強気の見方を示している。
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