23日の日経平均は、14円安の15,328円でした。大型株は膠着感が強くなっています。一方、東証マザーズなど小型株市場では、同じ日本株と思えないくらい、激しく乱高下する銘柄があります。

(1) 日経平均は、膠着

日経平均は過去1年以上、15,000円を中心としたボックス圏で推移しています。

日経平均は1円以上、横ばい
週足(2012年10月~2014年7月23日)

(注)楽天証券経済研究所が作成

(2) 東証マザーズ指数は、激しく乱高下

一方、小型成長株が多い東証マザーズ指数やJASDAQ指数は乱高下が続いています。アベノミクス相場がスタートした2012年12月から現在までの、東証マザーズ指数と日経平均の動きを比較したのが、以下のグラフです。

東証マザーズ・日経平均の動き
週足(2012年12月~2014年7月23日)

(注)2012年12月3日を100として指数化、楽天証券経済研究所が作成

(3) 引き続き小型成長株投資に妙味

国内に成長テーマが多数あらわれており、これからも小型成長株投資に妙味があります。ただし、短期的な値動きの荒さには注意が必要です。

利益が20%伸びる会社の株価が20%上昇し、利益が40%伸びる会社の株価が40%上昇するなら、わかりやすいですが、現実の株価はそうは動きません。

新しい成長テーマに市場が過大な期待をして株価があっという間に2-3倍になったり、過大な期待が剥げ落ちてあっという間に株価が半値になったり・・・ということがよくあります。

以下は、乱高下する小型成長株のイメージ図です。

小型成長株は、値動きが荒い

(注)楽天証券経済研究所が作成

(4) 小型割安株と小型成長株に分散投資

私が、かつて日本株のファンドマネージャーをやっていた時、小型株投資では、割安株と成長株に分散投資していました。

小型割安株とは、堅実経営ながら、必ずしも成長性が高くないので人気が出にくい小型株のことです。小型成長株は、往々にして短期投資、小型割安株は、いつか評価されて上がるまで長期投資になることが多かったことを記憶しています。

中小型割安株の参考6銘柄

コード 銘柄名 主要事業 23日終値(円) PER(倍) PBR(倍) 配当利回り(%)
1881 NIPPO 道路舗装 1,781 11.8 1.0 0.8%
2790 ナフコ ホームセンター 1,750 7.4 0.4 2.2%
6489 前澤工業 上下水道用機械 360 10.7 0.5 1.7%
7965 象印マホービン 調理家電 444 10.3 0.6 2.0%
8125 ワキタ 建機レンタル 1,204 12.0 0.8 2.1%
8566 リコーリース リース 3,030 9.4 0.7 1.5%

(注)楽天証券経済研究所が作成