22日の日経平均は295円高の14,337円。久しぶりに大きく上昇しましたが、これでも日本株の年初来のパフォーマンスは主要国の中で最低です。

私は、今年も日本の景気・企業業績の回復は続くと予想しています。今は、年後半に向けて日本株の上昇エネルギーが蓄積している段階と考えています。

(1)今年の日本株は主要国の中で最低のパフォーマンス

日経平均週足、2013年1月~2014年5月20日

日経平均は、かろうじて下値支持線の14,000円を維持している状態です。昨年、あんなに熱狂して日本株を買った外国人投資家が、今年は日本株を売り越していることが、日本株がさえない理由です。情けないことに日本株を動かしているのは、日本人ではなく外国人です。外国人は、買う時は上値を追って買い、売る時は下値を叩いて売る傾向があります。外国人が日本株を再び買いたいと思うようにならない限り、日本株の上昇は見込めません。

年初来の主要国パフォーマンス比較

(注)2013年12月30日を100として指数化 楽天証券経済研究所が作成
ドイツ:DAX、米国:NYダウ、中国:上海総合、日本:日経平均、ロシア:RTS、インド:SENSEX、インドネシア:ジャカルタ総合、ブラジル:ボベスパ、南ア:FTSE/JSE40、トルコ:BIST100

新興国が好調で、ドイツ・米国・中国が続きます。日本はついにロシアにも抜かれて、主要国で最低のパフォーマンスとなりました。

(2)外国人投資家から見た魅力の低下

アベノミクスへの期待低下と、低すぎる2015年3月期の業績予想が、外国人からみた魅力低下につながっています。

3月期決算企業の今期経常利益 会社予想と市場予想比較(主要114社)

(出所:会社予想は各社決算短信、市場予想は決算発表直前のIFISコンセンサス予想)

(3)年後半にかけて企業業績の拡大続くと予想

私は、消費税引き上げの影響で、4-6月の日本の景気は一時的に低下しますが、7月以降に、再び力強さを取り戻すと予想しています。企業業績については、中間決算が発表される10月頃に、業績予想の上方修正ラッシュになると考えています。2015年3月期は、最終的に10~15%の増益を予想しています。