7日の日経平均は424円安の14,033円と急落しました。外国人投資家のTOPIX先物売りが急落につながった模様です。

4月の米雇用統計が良好だったにもかかわらずNYダウが下がり、世界的にリスク・オフ・ムードが広がる中で、外国人がまず日本株を売り叩く、いつものパターンが繰り返されました。

私は、ここは日本株買い増しの好機と考えています。まだ下値不安は消えません。それでも冷静に、下がって割安になったところでコツコツと買っていって報われると判断しています。

(1)NYダウが少し下がると日経平均が大きく下がるパターン継続

海外で何か問題が起こると、なぜ外国人投資家は日本株を売り叩くのでしょうか。日本株のボラティリティ(変動性)が大きいので、海外ヘッジファンドは日本株をリスク調整材料に使っている節があります。NYダウに変調があれば、NYダウより先に日経平均先物を売るわけです。

ただし、日本が売られる日本独自の要因もあります。

  • 4月以降、消費税増税の影響で日本の景気モメンタムが低下していること
  • 決算発表で日本企業が新年度(2015年3月期)業績予想を低く低く出してきていること

です。

(2)日本の景気・企業業績回復は続くと予想

大企業製造業DI:4月1日発表の日銀短観より抜粋

(出所:日本銀行)

4月の国内景気が、想定ほど悪化していないことがわかっています。6月の日銀短観では、大企業製造業DIが4月1日に発表された先行き判断(6月)のプラス8よりも良化することが見込まれます。

そうなると、低め低めに出されている2015年3月期の業績予想も、いずれ上方修正になってくるはずです。私は、9月の中間決算が出るあたりで、日本企業の今期業績予想は上方修正ラッシュになると予想しています。

(3)短期的な下値不安は続く

株は、短期は需給で、長期はファンダメンタル(景気や企業業績)で動きます。日本株は、長期的には買い場と判断していますが、短期的には外国人の強引な売りが終わらない限り、下値リスクが残ります。

当面は、下がったら買いを増やし、リバウンドしたら買いを控えるスタンスで臨むべきと考えられます。日経平均14,000円前後は、積極的に買っていくべきと判断しています。