17日の日経平均は、49円安の14,277円。私が底値のメドと判断している14,180円にほぼ到達しています。一方、17日のNYダウは181ドル高の16,247ドル。2月の米鉱工業生産指数が、前月比+0.6%と高い伸びになったことが好感されました。

日経平均は、既にPER14倍の割安圏まで売られています。私は、ここは、積極的に買い出動していくべきと判断しています。今日は、最高益更新中の割安銘柄をご紹介します。

(1) 最高益更新の低PER株リスト

東証一部大型株(東証ラージ100)から、以下の3条件を満たす銘柄を抽出しました(表A)。

  • 今期(2014年3月期)に純利益が最高益となる見込み。
  • 来期もコンセンサス予想で純利益が最高益を更新する見込み。
  • 今期の連結予想PERが16倍以下(3月17日時点)。

(表A)最高益更新見込みの割安大型株

証券コード 銘柄名 産業分類 PER(倍)
1925 大和ハウス 住宅 13.4
5108 ブリヂストン ゴム製品 10
6326 クボタ 機械 13.7
6902 デンソー 自動車 15.4
7202 いすゞ自動車 自動車 8.8
7203 トヨタ自動車 自動車 10
7211 三菱自動車 自動車 9.1
7261 マツダ 自動車 12.2
7269 スズキ 自動車 11.2
7270 富士重工 自動車 10.7
8002 丸紅 商社 5.7
8725 MS&AD 保険 11.5
9020 JR東日本 陸運 15.1
9433 KDDI 通信 15.6

今日は、大型株にしぼって銘柄を抽出しました。相場の反発局面では、最初は大型株から買われる傾向が高いからです。もちろん、中小型株にも、最高益更新の割安株はたくさんあります。後日、ご紹介します。

(2) 最高益更新の低PER株には、自動車株が多い

表Aを見ると、低PERの業績好調株には、自動車株が多いことがわかります。私は今、日本の自動車株の投資魅力は高いと考えています。
南米に行っても、中東に行っても、世界中で日本車はたくさん走っています。冷静に考えて、これはすごいことです。私は、日本の自動車産業の競争優位は、将来にわたり揺るぎないと考えています。これには、4つの理由があります。

  • 自動車産業だけでなく、周辺産業(自動車部品・自動車製造用ロボット・自動車用鋼板など)でも日本企業が競争優位にあること。
  • 為替市場で一昨年来、大幅な円安が進んだこと。対ドルで円安が進んだだけでなく、対ユーロ・対韓国ウォンでも大幅な円安が進んだことは、ドイツ車・韓国車と競争する日本車に優位に働きます。
  • 日本がTPPなど自由貿易協定への参加を進める方針であること。輸出競争力の高い日本の自動車産業にはメリットが大きいです。ただし、世界各国が、日本の自動車産業の競争力を恐れて、自動車を自由貿易の例外項目にあげると、メリットはなくなります。
  • 次世代自動車の開発でも、日本が優位にあること。次世代自動車の候補として、ハイブリッドカー、燃料電池車などが考えられています。ただし、最近、欧州メーカーが得意とするクリーン・ディーゼル車の燃費改善が著しく、日本車にとって、重大な脅威となっています。

(ご参考)弊社のシニア・アナリスト今中が、提供しているアナリスト・レポートでも、自動車株を多数とりあげています。ぜひご参照ください。