3月12日の日経平均は、393円安の14,830円。荒い値動きが続いています。12日のNYダウは、11ドル安い16,340ドルと、3営業日続落です。日経平均は今日も上値が重い展開となりそうです。それでも私は、目先1~3ヶ月、日経平均は14,000円から16,000円のボックス圏で推移するとの見方を変える必要はないと考えています。下値支持線が、①14,542円、②14,180円にあります。どちらかの線で下げ止まると予想しています。
(1) 日経平均テクニカル分析
まず、日経平均の2つの下値支持線について、説明します。以下のグラフAをご覧ください。
(グラフA)日経平均の週足(3月12日まで)
- 14,542円: 日経平均は1月以降、乱高下しつつ、三角もち合いを作りつつあると見ることも可能です。そう考えると、下値を切り上げてきている線の位置「14,542円」は、最初の下値メドとなります。
- 14,180円:日経平均は、昨年5月から10月にかけて大きな三角もち合いを作りました。その収束点が14,180円です。1月に急落した日経平均は、この水準を一瞬下回った後、急反発しました。現時点でここを下回るほどの悪材料は出ていません。「14,180円」が、さらに強い下値支持線となると、考えています。
テクニカル分析で見て、下値メドがない時に買い出動するのは禁物です。「落ちてくるナイフをつかむな(下げ局面に買い向かうな)」という相場格言は、下値メドのない下げ相場では厳守すべきです。
今回は、テクニカル分析から下値のメドがあることに加え、日本の景気・企業業績の回復トレンドが続くと予想していますので、日経平均で14,000円台は、買い方針で臨む価値があると思います。
ただし、テクニカル分析は当然ながら100%当たるものではありません。景気・企業業績の行方が、最終的な株の動きを決めることになります。
(2) 世界景気を見渡すと、強弱材料が混在しています
先進国好調、新興国不振という構造が続いています。
日経平均の下値を支える要因
- アメリカ景気の基調が、強いこと
- 日本の景気の基調も、強いこと
- ヨーロッパの景気は、徐々に改善に向かっていること
- 日本銀行が追加緩和に積極的と考えられていること
日経平均の上値を抑える要因
- 日本の景気の基調は強くても、目先4―6月は消費税増税の影響で一旦弱くなること
- 中国の景気停滞が続いていること
- 新興国全体に景気停滞が続き、新興国の一部、アルゼンチン・トルコ・南アフリカ・ウクライナなどに信用不安が生じていること
- アメリカで、金融緩和の縮小が続いていること
2014年の世界景気が最終的に上向きなのか下向きなのか、現時点で、市場に迷いがあります。したがって、日経平均は目先1~3か月ボックス圏で推移すると予想しています。
ただし、私は最終的に、先進国中心に世界景気は上向きとみています。日本の景気・企業業績の回復も続くとみています。したがって、日経平均は1年後に18,000円へ上昇するとの予想を継続します。
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