内訳では円ショートの残高が縮小

IMMポジション推移

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CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による8月16日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場において、投機筋の円のネットロング枚数は、前週比14.7%増加して56,006枚になりました。円ロングポジションは3週連続で増えています。

内訳をみると、円買い越し(円ロング)枚数は前週比プラス1.8%の一方、円売り越し(円ショート)枚数はマイナス14.8%となっています。新規の円ロング積み増しというよりも、既存の円ショートの損切りが進んだことで全体でロングポジションの割合が増えました。

この週のドル円は102円台前半を中心に比較的狭いレンジで推移していました。ところが12日に発表された米7月小売売上高が予想を下回ったことがドル売りを誘発すると、ドル円は100円台後半まで水準を切り下げました。

冴えない米個人消費が米利上げ期待を一歩後退させたことが、ドル下落の理由。とはいえ、小売売上高はもともと振れ幅が大きい指標で、また前月分は上方修正されるなど、それほど悲観する内容でもありませんでした。夏休みの薄いマーケットのせいで下げ幅がいつも以上に広がってしまったようです。
しかしドル円に反発の力はなく、16日には英国民投票日以来の水準となる99.53円まで円高が進みました。

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