円ロング枚数が7万枚に積み上がる。

IMMポジション推移

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CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による4月19日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場において、投機筋の円のネット・ロングポジションは、前週比10.2%増加して+71,870枚になりました。円のロング枚数はついに、過去最高水準となる7万枚の大台にのせています。

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ユーロ

ユーロのネット・ショートポジションは、前週比9.9%減少して-46,917枚になりました。
ショート枚数は5週連続で縮小しています。

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豪ドル

豪ドルのネット・ロングポジションは前週比25.6%増加して+44,106枚になりました。
豪ドルに対する需要は根強く、ユーロとは対照的に5週連続の増加になりました。ロング枚数は、2月16日の週にロングに転換して以来最も多くなっています。

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ポンド

ポンドのネット・ショート枚数は、前週比7.5%増加して、55,152枚になりました。ブリグジットのリスクの高まりで、枚数は5週連続で増加しています。

英国は歴史的にEU嫌いですが、テロ事件後の、欧州の対応のまずさが、英国民とっては不満となって、さらに反EU感情が高まりました。この時点の世論調査では離脱派と残留派が拮抗している状態です。しかし、仮にEUを脱退することになれば、英国GDPの1割以上を占める金融部門に大打撃となるのは間違いありません。ロンドンに欧州ビジネスの拠点を置く外国銀行は、今後EUの厳しい規制に縛られて、これまでのように自由に活動できなくなるからです。

6月の国民投票まで、世論調査に連動してポンドのショート枚数が増減することになるでしょう。

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