円安の重要レベルは107円。

ドル円チャート(3月-4月)

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米利上げ見通しに連動するドル円

3月から先週までのドル円の動きを、ドル円4時間足チャートで振り返ってみると、この1ヵ月のドル円相場のエンジンは、米国の利上げ期待だったことがわかります。

ドル円は、3月17日にFOMCが、利上げ幅の年内見通しを1.0%から0.5%に後退させたことをきっかけに、それまでの112円-114円レンジを下に抜けて、110.70円まで下落しました。

翌週は、ブラード・セントルイス連銀総裁などが4月利上げの可能性を示唆すると、早期利上げ期待から113.79円まで反発。

しかし、イエレン議長の利上げ見通し慎重発言で、再び下落に転じると、1年5ヵ月ぶりの水準まで一気にドル安・円高が進みました。

もちろん、日銀レートチェックや当局の口先介入もドル円の動きに影響しましたが、ブレーキとしての役割を果たしたにすぎず、ドル円相場の方向を決めていたのは、米利上げ観測でした。


18日に107円台に急落した後ドル円は109円台まで戻っていますが、円高の勢いを沈静化させるには、まず節目の110円台まで戻すことが必要だと見ています。

さらに110.70円まで戻って初めて、一旦底を打ったといえます。
110.70円は、3月FOMC後の安値水準であると同時に、113.79円-107.62円の半値(50%)のレベルに相当する重要レジスタンスレベルだからです。

一方ダウンサイドは、107.60円が抜けたら、次は2014年10月15日の安値105.15円まで大きなサポートはありません。