大人気のポケモンGOをみていると投資に似ている部分がある

スマホアプリのポケモンGOが大人気です。ダウンロード数は圧倒的かつ高速で、本コラム執筆中の数日で3,000万から5,000万に拡大してしまったほどです。公開から5,000万ダウンロードに要した日数は史上最短とのことで、いかに世界的に人気を呼んでいるかが分かります。

任天堂の株が激しく上下動したり、スマホアプリ会社の株価が急落したり、ポケモン相場はにぎやかで、ポケモノミクスなんて言っている人もいますが、私のコラムは「なんとなく投資」的にポケモンGOと投資の類似点を考えてみたいと思います。

ポケモンGOで遊ぶ人への批判だったり、ポケモンGOの多彩な遊び方をみていると、自分の投資スタイルを考えるヒントが隠されている(ゲット!)かもしれません。

投資未経験者の批判は、ポケモンGOをやらずに批判するのと同じようなもの

ここ数日メディアを賑わせているものに、ポケモンGO批判があります。現実をみずに虚構で楽しむなんてくだらないといったような主張です。

テレビのコメンテーターなどは批判をしたくて批判しているように、私は思えます。

実際にポケモンGOをやってみれば分かりますが、ゲームをやらずに批判している人や、単にゲームの好みが自分に合わないからと全否定している人の意見というのは独りよがりなものです。

夏休みも始まり、子どもと親が一緒に街を歩くきっかけになったのならそれはいいことですし、あえて歩かせるシステムになっているので健康増進にも役立ちそうです。

ネットでは引きこもっていた子どもが外に出るようになったとか、リハビリの付き添いが苦痛だったが前向きに楽しめるようになった、といった「ポケモンGOのいい効果」もたくさん見受けられます。

実はこれ、投資についても当てはまるようです。投資未経験者が投資をネガティブに捉えたり、投資が自分の好みでないことを棚上げして投資が悪いものであるかのように主張する人がたくさんいます。これってポケモンGO批判と構図は基本的に同じではないでしょうか。

投資が社会や経済の成長に欠かせない要素であることを無視し、短期的な売買スタイルだけをあげつらって投資を否定してみたり、投資を通じて自分の資産だけでなく企業や社会も成長していくwin-winの関係が成り立つことを理解できず、インサイダー等の犯罪だけを投資そのものであるかのように言うのはおかしな話です。

もともと「すべて悪い」というような事象は存在しないはずで、最初から投資を悪いものだと決めつけている人や未経験者の悪口に巻き込まれて、あなたの投資スタイルの自信が揺らぐ必要はないのです。ぜひ堂々とあなたの投資を続けていってください。

ポケモンGOも投資も、つきあい方は人それぞれでいい

ポケモンGOを実際に遊んでみると、楽しみ方はいろいろです。マクドナルドに設置されたジムでバトルを楽しむ人もあれば、ポケモンを数多くコレクションすることがメインの目的となっている人もいます。

私はもともと街歩き好きなのですが、ポケストップに名所旧跡や神社仏閣が多く含まれていることに注目し(これはベースとなっている位置情報ゲームIngressの影響)、知らない街のまだ見たことがないスポット巡りのようにポケモンGOを楽しんでいます。細い裏路地にあるお稲荷さんや旧町名の案内板など、ポケストップのアイテムを得るだけでなく、わざわざ見に行っています(十メートルくらい離れていてもアイテムは入手できるので普通の人はそんなことはしない)。

投資も同じようなところがありそうです。のんびり中長期でインデックス投資をする人があれば、個別銘柄で短期売買をする人もいます。株主優待を楽しみにしている人があれば、特定の地域に対する成長力などの相場観を強く持って購入する人もいます。ESG投資を重視する人もいます。

どの投資が正しい、というような議論は投資においてはほとんど無意味です。むしろいろんな投資スタイルがあってよく、その多様性が投資の魅力でもあります。

自分の好きなスタイルを見つけられる多様性は、ポケモンGOでも投資でも同様なのです。自分に向いた投資スタイルを見つけることで、投資はもっと楽しいものとなってくるでしょう。

無理のない範囲で、自分のペースで楽しめばいい

今回は異色のコラムですが、「自分の投資スタイル」を考えるきっかけとしてポケモンGOがひとつの参考になればと思います。

そして、投資にリスク許容度があるように、ポケモンGOにもリスク許容度があります。生活や仕事に支障ができるプレイは論外ですし、交通安全に反する遊び方もNGです。課金のしすぎで家計に支障が出るようなことも避けるべきです。

「無理のない範囲で、自分のペースで」というのはポケモンGOを遊ぶ際に大事なことですが、同じことは投資でもいえます。

「無理のない範囲で、自分のペースで」投資とつきあっていくようにしたいものです。