金は続伸した。世界景気の先行き不安や株安を背景に安全資産としての買いが入っている。清算値ベースで15年6月中旬以来の高値を更新した。世界的な金融不安や株安が続く限り、金への資金流入が続く可能性が高い。

しかし、金融市場の崩壊にまで発展すれば、金を売り、現金へのシフトが進む可能性もある。一方で世界的な金利低下の動きは、金利が付かない金にはポジティブな材料である。これも当面の金相場を支えることになろう。貴金属のトレード戦略は、金・銀・プラチナ・パラジウムのロングを維持。

株式投資を行っているのであれば、少なくとも金はトレードすべきであろう。金の値動きを体感することで、得られることは少なくないはずである。

非鉄はまちまちの値動き。最大需要先である中国が旧正月の連休に入っていることから薄商いが続いている。ただし、欧米や日本の株安、原油安を受けた世界経済の先行き懸念の高まりは、非鉄相場の重石になっている。銅やアルミは続落したが、前日急落したニッケルには買戻しが入っている。

中国勢が戻ってくる来週までは、動きづらい展開が続こう。銅は調整が続いているが、生産コストの問題もあり、大きく崩れるような状況ではないと考えている。またドル安も支援材料になるだろう。

ゴールドマン・サックスは、世界的な需要の鈍化と中国経済の減速を背景に、近い将来に非鉄金属は石油相場をアンダーパフォームするとの見通しを示している。ゴールドマンは、「16年半ばごろから17年にかけて、石油相場には調整が入る」とし、「金属相場では銅やアルミの一段安が見込まれ、結果的に原油より金属の値下がりが大きくなる」としている。

16年の銅価格見通しについては、従来予想比8%下方修正の4,339ドルとした。17年は11%下方修正し、4,000ドルとした。 アルミの16年の価格予想を1,414ドル(従来予想1,525ドル)、17年を1,350ドル(同1,625ドル)にそれぞれ下方修正している。

非鉄のトレード戦略は、亜鉛をショートに転換し、鉛のロングを維持。アルミは再度ショートにする一方、銅はロングを構築する。ニッケルはショートを維持。非鉄金属のトレード環境を提供している証券会社は複数ある。米国では「銅は景気の先行指標」と呼ばれている。

できれば少量でもトレードすれば、いろんなヒントを得られるだろう。原油は大幅続落。世界経済の先行き不透明感や、需給不均衡の長期化への懸念が売り圧力となった。WTIは27ドル台にまで下落した。

国際エネルギー機関(IEA)は月報で、大幅な反発は見込みづらいとの分析が公表されたことや、今年の石油需要見通しを下方修正したことから売りが優勢になっている。ドル安・ユーロ高は支援材料になっていない。

IEAは月報で、当面の原油相場は「短期的に顕著に上昇する道筋を見いだすのは難しい」とし、大幅反発は見込み薄だとの分析を示している。また産油国が減産で合意する可能性は低く、イラクやイラン、サウジアラビアでは供給増の動きも見られると指摘。世界経済の減速傾向が続く可能性が高いため、需要面からの価格下支え効果も期待しづらいとした。

原油価格については、「10ドルに落ち込むという極度に悲観的な当初の予想よりは、状況は改善している」と指摘している。16年の世界の石油需要については、前年比118万バレル(1.3%)増の日量9,558万バレルと予測し、前月予想から10万バレル下方修正している。

一方、NYMEXRBOBガソリン先物は前日に続いて約7年1カ月ぶりの安値を更新している。エコノミストたちは、ガソリン相場の下落が家計に恩恵を与えるとしているが、その明確な効果は見られない。やはり、エネルギー安は景気・経済にはネガティブにしか作用しないということである。

エネルギーのトレード戦略は、WTIとRBOBガソリンのショートを維持。ブレントとヒーティングオイル、ICEガスオイルはショートにする。天然ガスはスクウェアのままとする。下値余地は小さいと思われるが、再び下落基調が強まっており、下落に向けたポジション構成に組み直すことにした。