図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

ドル高・パラジウム高続く(2016年11月28日(月)掲載分より)

ドル高の流れが先週は114円手前まで進行し、パラジウム以外のメタルはそれが頭を抑えているという流れが続いています。Gold ETFの残高の減少は続いており、それが資金の流れを端的に伝えています。どこかでこのドル高の流れが止まらないとゴールドのみならず、新興国などほかの資産からの資金流出がとまらないということになります。これは決して望ましいことではなく、どこかでそのひずみがくるはずです。それがきたときが怖いですね。今朝はちょっとそのドル高の修正が入っているようです。

ドル高さらに続く(2016年11月25日(金)掲載分より)

昨日はThanksgivingで米国市場がお休みでした。相変わらずドル高の流れは止まらず、日本の夕方の欧州の時間帯にはドル円はとうとう113円台に突入しました。120円が見えてきたという声もちらほら聞こえるようになってきました。当然のことながらドル建てゴールドはこれにより下げ圧力がかかり、一時1,181ドルの前日の安値と同じレベルまで下げています。円建てはドル円とゴールドの動きがほぼ完全に打ち消しあって、4,300円を中心にこのところほとんど目立った動きはありません。円建ては難しい相場が続きますね。このドル高によるゴールド離れはETFの急激な残高の減少にも現れています。

急速に残高を減らすGold ETF(2016年11月25日(金)掲載分より)

投資家のゴールド離れの動きはETFでも明らかです。11/9の時点で2,005トンあったものが、大統領選挙後わずか2週間足らずの11/22時点での残高は1,905トンとちょうど100トンも残高が減ったことになります。今年年初の最低の残高が1/6の1,404トン。そこから一直線に10/20の2,006トンまで600トン増加。そしてわずか13日で1,905トンと、この減り方のスピードはここまでの増え方よりも激しいものです。

パラジウムは17ヶ月ぶりの高値(2016年11月25日(金)掲載分より)

一方パラジウムは740ドルをつけてこれは2015年6月上旬以来のレベルになっています。貴金属とはいえ、その自動車触媒用途が70%近くあり、やはり工業用メタルということで、アメリカ経済の成長による自動車売り上げの伸びを期待している買いが入っていると思われます。ま、そもそも600ドル台前半へのDipは、なんども書いたように、実需家の手当てを誘い、トランプ当選による株高もあいまって、ショート筋のカバーも重なり、このような急騰になったものです。650ドル割れはやはり買いですね、パラジウム。

ドル続伸・ゴールド1,200ドル割れ(2016年11月24日(木)掲載分より)

ドル高がとまりませんね。ドル円は113円手前まで、ドルインデックスも一時101.80まで上昇しました。発表された10月のDurable goods orders が市場予想の2.7%の伸びに対して4.8%という倍近いよい数字が出たことがきっかけでさらにドルが買われ、ゴールドが売られました。そしてゴールドが1,200ドルを切ったことによって、ストップロスおよび新規売りも増えたようで、一気に1,182ドルまでゴールドは下げてこれは2月以来9ヶ月ぶりの安値になりました。そろそろドルのピークかと思っていましたが、まだまだそのエネルギーはあるみたいですね。パラジウムだけは、ドルにかかわらずしっかり、円建ては上がり続けています。

材料難で小動き-地震の影響は軽微(2016年11月22日(火)掲載分より)

ちょっと手詰まり感がありますね。昨日も一日狭いレンジでの推移となりました。1,206-1,218ドルというレンジですが、やはり1,210ドルを割るレベルでは買い意欲があるようです。そして東京時間午前6時前の地震によりドル円が111円から瞬間的に110円50銭あたりまで円高にすすみました。ゴールドは1,212ドルから1,214ドルまで上昇しました。これを書いている時点でもまだ津波警報は変わらず。深刻な被害がなければよいのですが。