図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

E-mail問題訴追はクリア、ドル急騰・貴金属下落(2016年11月7日(月)掲載分より)

金曜日の雇用統計、Non-farm payroll(非農業部門雇用者数)は、市場予想の17万5,000人増に対して16万1,000人増と若干悪い数字。失業率は予想通りの4.9%でした。しかし前月9月の速報値の15万6,000人は19万1,000人に上方修正され、賃金の増加も加速していることから、全体的にはまずまずという評価。12月の利上げが難しくなるということにはならず、マーケットには大きなブレはありませんでした。Nymexの投資家ポジションは730トンから775トンへ2週間連続での増加となり、マーケットが底を打ち、投資家がふたたびゴールドへの傾斜を高めていることがわかります。

そして今朝東京時間5時半ころ、ちょうど僕がオフィスに着く直前にBreaking NewsでFBI長官がクリントン候補の新たなe-mail調査では問題がなく訴追はしないという趣旨の発表があり、それによりちょうどオープンし始めた為替市場は先週金曜日の103円ちょうどレベルからドルが急騰、一挙に104円半ば近くまでドル高円安が進みました。

今日からNYが冬時間となるため、Globexのオープンは1時間遅くなって日本時間朝8時までオープンしないので、この時点では為替市場だけです。このドルの動きに見合うだけのドル建てゴールドの下げ(金曜日引けは1,304ドル)があるはずです。円建てが変わらないとするとドル建てゴールドは1,290ドルくらいまで下げてオープンになりますね。(ここまで書いてジムスイムへ。笑)

スイムから帰ってきて、ゴールドはほぼ予想通りの1,290ドル。まあ、そうなりますね。大統領選挙は明日火曜日。日本時間では水曜日の午前中には結果が出ますかね。このFBIの発表で、もはや市場はクリントンの勝ちに傾いていますね。さてどうなるか。

CFTC Commitment of Traders Report as of 01 Nov 2016(2016年11月7日(月)掲載分より)

出所:池水氏のレポートより抜粋

右軸:投資家ポジション(トン)

左軸:ドル建てゴールド価格

金の密輸急増報道(2016年11月7日(月)掲載分より)

日曜日にWeekly Reportを朝3時から(笑)書いてたら6時のNHKニュースで金の密輸急増の話が。この脱税額から逆算すると約1.7-8トンくらいの金量になりますが、まあ摘発されたのはほんの氷山の一角でしょうね。ものすごい量がきっと組織的犯罪として、今日本に流れ込んでいるのではないかと思います。もちろんすべて本物の99.99% London Good Delivery brandのキロバーであるだけに余計にたちが悪い。ゴールドに高率の税金をかけてしまうとこういうことがやっぱりおきてしまいます。これだけの価値のものをこんなにコンパクトに持ち運べて、腐りもしない。こんなに密輸に向いたものは他にはない(プラチナくらい)ですからね。これは非常に頭の痛い問題になると思います。というか、こうやって報道されていることでもはやこれが大きな問題となっていることの証左でしょうけど。

Gold1,300ドル(2016年11月4日(金)掲載分より)

水曜日の夜にゴールドは1,300ドルを超えました。昨日木曜日の文化の日は英国の高等裁判所によるBrexitは議会の承認が必要という判決が下されたことにより、ゴールドは1,300ドルから一時1,285ドルまで利食い売りで下げましたが、下がれば買いたいという投資家にとってはよい買いどきになったようでNYでV字に回復、1,300ドルを超えて終わりました。選挙を前にしてやはりゴールドは買われます。それにしても、国民投票で決めたことを議会が再び審議するのならば、国民投票の意味ってなんなの?と思いますがどうでしょう。どちらに転んでもゴールドは上がりそうですね。

大統領選不安でドル急落、ゴールド急騰!(2016年11月2日(水)掲載分より)

ドルの急落により、ドル建てゴールドは大きく上昇、一時1,290ドルを超える場面がありました。米大統領選両候補の支持率の差が縮小したことから、「有事」の投資資金が、当事国通貨の米ドルからゴールドや他の貴金属に流入しています。ドル円は一時103円台までドルが売られました。ゴールド上昇に円高が一緒に来ているので残念ながら円建てではほとんど動かずですが。昨晩から11月のFOMCが始まり、今日(日本時間明日早朝)終わります。議長声明は明日の日本時間の朝3時半ですね。今回のFOMCでは何も変化はないと思います。大統領選直前に金利上げはないでしょう。やはり12月待ち。でもこの一週間支持率をみながら基本的にゴールドは上げるでしょうね。1,300ドル回復するのでは。

大統領選挙を見据え小動き(2016年11月1日(火)掲載分より)

狭いレンジでの動きに終始しました。アジアから欧米にかけては若干下げました。原油が下落ほぼ一ヶ月ぶりの安値に落ち込み、ドル高も手伝ってゴールドの頭は重たかったのですが、ニューヨークの午後に大きく買い戻されて昨日のアジアのレベルまで戻しました。まだこの小動き続きますね。大統領選挙の支持率の変化に要注意でしょうか。