図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

ドル相場と金市場(2016年8月1日(月)掲載分より)

先週から続いた夏枯れの相場は週後半のFOMC、そして日銀の金融政策決定会議を巡って大きな波乱のマーケットとなりました。まずFOMC後の日本時間木曜日早朝のFRB議長会見では、従来とほぼ変わらずながらも、少しタカ派的な発言と判断され、ゴールドは少し売られましたが、すぐにその判断は逆転、ゴールドは1,320ドルから1,340ドルまで上昇しました。そして金曜日には、日銀のさらなる金融緩和を巡っての思惑から、早朝からドル円マーケットが乱高下を続けました。結果的には、日銀の緩和策はマーケットの予想を下回るもので、円高がすすみました。またFOMCでも具体的な金利上げの時期を予想させる内容ではなかったことにより、ドル売りに拍車がかかりました。その結果ゴールドは買われ、高値は1,355ドル、一週間の終わりは1,350ドルとなりました。ドル建てでは週初から30ドル上がったことになりますが、円建てでは、ドル円は106円から102円まで円高が進んだことにより、逆に80円超の下落となりました。ドルの動きがゴールドの動きを左右する相場です。ドル円とゴールド、ドルインデックスとゴールドの相関を見るとそれがあまりに明らかです。

Commitment of Traders as of 26 July 2016(2016年8月1日(月)掲載分より)

出所:7月25日(月)の池水氏のレポートより抜粋

投資家ロングポジションは前週の1,084トンから40トン減少して1,044トン。それでも7週間連続の1,000トン超え。

今朝ドル円が急落(2016年7月29日(金)掲載分より)

FOMC後の上昇の後は欧米ではその反動で下げる動きとなりました。全体的は静かな一日となりました。特に特筆事項はありませんが、たった今、ドル円が大きく動いています。なに? 105.20から103.41へ急落、そして現在104.50レベル。特に目立ったニュースも見当たりません。なんだなんだ?

変化なしFOMC声明で全メタル大きく上昇(2016年7月28日(木)掲載分より)

夏枯れだった相場が、FOMCで大きく動きました。今朝早朝に発表された内容は「経済見通しへの短期的リスクは後退、労働力の活用が一定の増加を示した。」ということで利上げに向けての状況が改善されている、というものでした。しかしながら、具体的に利上げの時期を示すものではなく、金利も据え置き。発表直後はゴールドはほぼ反応を示さず。逆に少し売られていましたが、その後じょじょにショートカバーからか、上昇を開始。内容的に決してタカ派ではないと言う判断からでしょう、雪玉式に買いが買いを呼び、最後の2時間でゴールドは一挙に1,340ドル台まで上昇しました。やはりこれまで書いてきたようにゴールドを売る相場ではないですね。こうやって一時的にポジション調整で売られてもまた上がってきます。それはやはり投資家にはあまりに不確定要素が多いマーケットであるから。不安心理はまだまだ続いています。ゴールドは本格的な下げとなるマーケットではないですね。

でも昨日最も上がったのはプラチナでした。2015年5月以来の高値でもちろん年初来高値を更新しています。この結果ゴールドとのスプレッド(値差)が200ドルを割り込んで縮小しています。NYの始まりまで1,095ドル近辺での凪相場だったのですが、NYに入ってから買いが殺到、FOMC声明前に1,120ドルまで上昇、そしてFOMC後に1,140ドル手前まで上昇しました。NY前半の上げの要因がなにであったのかはまだわかりませんが、パラジウム、シルバーも含めてやはり投資家の眼はゴールド一辺倒から他のメタルにも移ってきています。パラジウムは700ドルを超えました。

FOMC結果待ち(2016年7月27日(水)掲載分より)

明日のFOMC後の議長会見待ちでしょう、ゴールドは目立った動きはありません。ということで今日も言葉少なく。笑。他のメタルも昨日はステディでした。

FOMC待ちで弱含み(2016年7月26日(火)掲載分より)

夏の静かなマーケットの中、ドル高に反応してゴールドはまた弱含みでした。今日明日のFOMCもあり、余計にあまり動けないマーケットになっているようです。