図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

株価堅調もゴールド下げきらずPGM堅調(2016年7月15日(金)掲載分より)

株価の上昇、円売り、ゴールドもマイルドな売りが続いています。日銀が期待されたさらなる緩和に動かなかったこと、Bank of Englandも予想された金利下げには動かなかったことから、ゴールドは下げ基調で、アジアから欧米まで1,347ドルから1,320ドルまで下げました。その後ニューヨークでは買戻しが入り1,335ドル近辺まで戻して終わりました。

シルバー、プラチナ、パラジウムもゴールドとほぼ同じ動きで下落しましたが、ニューヨークで買い戻され、プラチナはほぼ再びの高値、パラジウムは新たな高値を更新して終わりました。これらのメタルには株価の上昇が逆にプラスとして作用しています。特にパラジウムは過去1ヶ月で100ドル以上の上げとなっており、勢いが止まっていません。

株高にもゴールドは下げず(2016年7月14日(木)掲載分より)

株の上昇にペースは緩み、ゴールドの下落もとりあえずの底を打ったようです。日本では政府与党の参院選勝利により、さらなる緩和予想からの株買いでしたが、これはゴールドに対しても強気材料になります。NYダウの史上最高値の更新、ゴールドのロングポジションの巨大化にもかかわらず、大きな下落なくこのレベルを維持していること自体が、まだまだ投資家に不安が残っているということを示すのでしょう。PGM、特にパラジウムは上昇が続いています。

NY株価史上最高値更新でゴールド反落(2016年7月13日(水)掲載分より)

株式市場の上昇がそのままゴールドの下落につながっています。日経平均は大幅に続伸、NYダウも史上最高値を1年2ヶ月ぶりに更新して引けました。安全資産として買われていたゴールド、日本円、米国債はその反面としてきれいに売られました。まあ株が上がればそうなりますね。世界の不安はもう一掃されたのかどうかと考えるとまだまだな気がします。注意深くみたいところ。円建ては円安のためにゴールドはほとんど変わらず。PGMは大きく続伸。ゴールドと違ってそもそも不安で買われたわけではないので、株価が上がっても大きく下がるということにはなりません。産業用メタルという意味ではかえって恩恵を受けると言ってもいいくらい。そして南アのプラチナ鉱山労使交渉もまた相場を支えています。ゴールドは株価、PGMは南アに注目、シルバーは、ゴールドに対する極端な割安状態が解消されたことにより、ゴールドの動きと20ドルというレベルを維持できるかどうかに注目でしょうか。

株価堅調でゴールド反落、PGMしっかり(2016年7月12日(火)掲載分より)

株価の戻し、ドルの戻しでゴールドは緩やかに反落。日経平均は参院選の結果を受け600円超上昇、そして2円近い円安。ドル建ての下げよりも円安のほうが大きく、円建てでは若干の上昇となりました。シルバーはほとんど動かず、PGMは逆にじわじわとした上昇が続いています。今週から始まる南ア三大プラチナ鉱山会社と最大労組AMCUとの賃金交渉に向けて緊張が高まってきており、労組側の大きな賃上げ要求(最低賃金労働者は47%)に対して、鉱山会社は「unrealistic」との反応を示しています。今年年初からPGMの価格も上がってきているので、労組側も強気の要求に出たのかもしれません。今年は鉱山会社の業績不調からそれほどの波風は立たないのでは、と思っていましたが、どうも雲行きは怪しそうな雰囲気になってきました。これからしばらくゴールドよりもPGMが要注意になりそうです。

80超えから現在は66対1に急激に割安だったシルバーが上昇しました。ちょっとあまりに急激な動きだったのでここからシルバーだけがさらに上昇するのは難しいかもしれません。今後の価格レベルはやはりゴールド次第でしょうか。