【米ドル/円】 米経済指標の改善受け92円台を示現
【豪ドル/円】 82円台乗せ 三角保合いを上放れで続伸
【※豪ドル/円は画面下段に掲載されています】

 

【米ドル/円】米経済指標の改善受け92円台を示現

昨日までの動向

米ドル/円は2日続けての陽線引けとなりました。
東京市場では米ドル/円は91円台後半レベルを底堅く推移。年末休暇入りに伴う低調な取引の中、米経済の回復期待で米長期金利が上昇したことなどを背景に、米ドルがじりじりと買われた海外市場の流れを引き継ぐ動きとなりました。ただ、年末要因で国内勢、海外勢ともポジションを大きく動かしにくく、値動きは限定的。東京市場では朝方に米ドルが強含む場面も見受けられましたが、その後は方向感に乏しく、91.70-75レベルでのもみ合いが続きました。

欧州時間に入り、米ドル/円は一時軟調に推移。
クリスマス休暇明けの欧州勢がリスク選好により欧州通貨や資源国通貨買いで参入。米ドル/円はクロス円での円売りに下支えされるも、対欧州通貨やオセアニア通貨などでの米ドル売りに押され下落。米ドル/円は91.70-75レベルから一時91.50-55レベルまで小幅に下げる展開となりました。ただ、世界的な景気回復期待や各国中銀の出口戦略への警戒感などから欧米英などの長期金利が上昇(※債券価格は下落)したことから、その後は金利差面での円売りが強まり、その後は米ドル/円は再び91円台後半レベルに戻す展開となりました。

NY市場に入り、米ドル/円が上昇。
NY時間に発表された米国10月のS&Pケース・シラー住宅価格指数は前年比-7.28%となり、事前予想の-7.20%を上回る内容となったものの、前回の-9.27%から下落幅を縮小。また、米大手民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した12月の消費者信頼感指数は52.9と前月の50.6から改善。来年も米個人消費の回復が続くとの見方につながったもよう。米経済指標の改善を受け、米ドル/円は91.70-75レベルから92.00-05レベルにまで上昇。その後、92円台を割り込むも、91円台後半レベルでの底堅い動きとなりました。

本日の展望

目先の主要抵抗帯と目された一目均衡表の雲を上抜き短期的には上昇トレンドを継続。昨日は幾度も上値を抑えられた92.00レベルを一時上抜く動きとなりました。

直近の上値ターゲットとして10月27日の高値92.30-35レベルを視野に捉えての取引となりそうです。ただ昨日92円台を示現したものの91円から92円のレンジをしっかりと上抜く動きとはなってはおらず、今後は直近高値の92.30-35レベルなどをしっかりと上抜け92円台定着となるかが焦点となりそうです。

一方、上値の重さを嫌気した短期的な戻り売りリスクにも注意を払いたい場面です。レンジの下値91円台を下放れとなった場合、一目均衡表の雲の水準を維持できるかが焦点となりそうです。本日、一目均衡表の雲の上限(先行スパン2)は89.85レベルにまた、雲の下限(先行スパン1) は89.30レベルに位置しています。

ただ、先行スパン1と2の幅(抵抗帯)は収縮し、数十ポイント程度と非常に薄くなっており、下押しにより下落した際、同抵抗帯を維持できるかを見極めたいところです。なお、目先この雲は右肩下がりに傾斜する動きとなっています。

本日、NY時間では米国12月のシカゴ購買部協会景気指数の発表が控えており、内容には注意を払いたいところ。その他では米7年債の入札が予定しています。入札が不調に終われば米国債債金利が上昇し、米ドル高要因に、一方で最近の債券価格の下落が割安感となり順調に消化されると米国債金利が低下。その場合は米ドル安材料となる可能性があり、内容を見極めての値動きとなりそうです。

なお、2010年の1月4日の週に12月の米雇用統計など重要経済指標を控えているため、投資家の様子見姿勢が強まる可能性も指摘されています。昨日発表された消費者信頼感指数では失業率との相関が高いと言われる、「雇用は十分」から「職を得るのが困難」を引いた数値は-45.7と前回の-46.1と0.4ポイント改善となりました。ただ、前年同月の-35.0に比べると、10ポイント以上悪化となっています。米雇用統計を前にしたポジション調整などによる思わぬ価格変動にも注意を要したい場面です。

本日の主な指標

東京時間23:45:(米)シカゴ購買部協会景気指数-12月 予想55.1 前回56.1

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

FXデイリーチャートはお休みをいただきます、最新版は1月4日13時頃に更新いたします。

【豪ドル/円】82円台乗せ 三角保合いを上放れで続伸

昨日までの動向

豪ドル/円は実体部が1円を超える陽線引けとなりました。中国の成長見通し引上げ、中国首相による緩和政策の継続発言などが中国経済に依存性が高いとされる豪ドルの下支えとして寄与したもよう。投資家心理の改善から豪州株や長期金利が上昇し、リスク選好と金利差要因での豪ドル買いが継続したようです。

また、米国の経済指標は予想を小幅に下回る内容となったものの、改善傾向が維持されたことから先行きの景気安心感と原油需要の改善が期待されNY原油先物価格が小幅ながら続伸。資源産出国通貨である豪ドル支援材料として寄与したようです。

豪ドル/円は81円台前半レベルよりじりじりと上昇を継続し一時82.45-50レベルにまで上昇。上昇一巡もも82円台を維持しての値動きとなりました。

本日の展望

豪ドル/円は11月後半を起点とした三角保合いを上放れした後、82円台なかばレベルまで上昇する展開となりました。その後は、一目均衡表の上限に上値を阻まれる展開となっています。

次の上値ターゲットとして一目均衡表の雲の上限を上抜くことが出来るかに焦点が集まりそうです。なお、一目均衡表の雲の上限は急激に下げており目先では「変化日」を表す雲のネジレが観測されています。今後、雲のネジレ付近で上抜ける成功となるか、同水準前後での値動きには十分な注意を払いたい場面です。

一方、一目均衡表の雲(抵抗帯)の上限け失敗となった場合での、戻り売りリスクに注意を払いたい場面です。豪ドル/円が反落と転じた場合、10月23日の高値85.30をピークとした下降トレンド継続が意識されます。

なお直近サポートとして一目均衡表の雲の下限が位置する80.85レベル一目均衡表の転換線が位置する80.55レベルや基準線が位置する79.75レベルなどがあげられます。

本日の主な指標

本日、豪州の主な経済指標の発表は予定されていません。

 

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