図:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

Brexit現実化でゴールドは一時100ドルの急騰!(2016年6月27日(月)掲載分より)

Brexitが、まさかの離脱となり、金曜日にゴールドは大きく上昇することになりました。国民投票開票が始まり、開票がちょうど日本時間に当たり、その速報によってマーケットは大荒れとなりました。予想に反して離脱派のリードが続いてくるとゴールドは急騰、あっさりと1,300ドルを超え、その後も急騰は続き、一時1,358ドルまで上昇、朝からなんと100ドルもの上昇。その後離脱が確定、欧州の時間帯にはいってからは 1,307-1,332のレンジで落ち着き、一週間の引けは1,315となりました。1,200-1,300ドルレンジで取引していたゴールドのレンジは完全に変わりました。英国のEU離脱の影響はこれから出てくるでしょう。世界経済へのマイナスはそのままゴールドにとっては強材料であり、金曜日の通貨マーケットの大混乱、そして世界各地での株価の大暴落と、週明けも波乱が続きそうです。

「1,300ドル及び、Nymexの投資家ロングポジション1,000トンはやはり高値警戒感を呼び起こし、それが反落の原因にもなっていますが、英国の混乱はこれを吹き飛ばすだけの材料になり得るかもしれません。ロングポジションは再び1,000トンを回復、そして価格も1,300ドルをふたたび回復しそうです。」

先週書いたことがそのまま現実となりました。今週は英国のBrexitの実際的な影響をマーケットが判断し始める週となります。

惜しむらくは円建ては円買いのために円建てでの動きはドル建てゴールドの上昇を相殺する動きになっているところですね。安全通貨としての円買いがどこまで続くのかも重要になります。

ETFが18トンもの急増、そしてドルインデックスも96と上昇。ゴールド、ドル、円といった安全資産に大きくマネーが流入していることがよくわかります。

CFTC Commitments of Traders Report as of 21 Jun 2016(2016年6月27日(月)掲載分より)

出所:池水氏のレポートより抜粋

投資家ロングは1,004トンから1,041トンへ増加。投資家ロング1,000トンのくびきがBrexit問題によりとうとう外れそうです。それが反映される来週の数字に注目です。

What’s the verdict?(2016年6月24日(金)掲載分より)

昨日東京の夕方から始まった英国民投票ですが、今日の日本のお昼13時くらいに大勢が判明するということです。普通の選挙のような出口調査はないようなので、発表されないとその結果はわかりません。しかしマーケットは「EU残留」を織り込んで、リスクヘッジに買われていたゴールド・日本円は売られ、英ポンドに買い戻しがはいっています。ゴールドは一時1,255ドルと二週間ぶりの安値まで売られています。実際、EU残留になった場合はあともう少し売られる可能性はありますが、もはやこれ以上大きく(1,200ドルを割るようなレベルまで)売られることはないでは、と思われます。ただもし「EU離脱」という結果出た場合、その反動は大きくなりそうです。Tocomにオプションがあれば、今下がったところでcall optionを買ってみるという賭けをやってみてもおもしろいかもですね。とりあえず今日は午後まで結果待ち。

と書いてからスイムに行ったのですが、帰ってきてすぐにマーケットは大荒れ。いろいろな地方の結果がぽろぽろと出始め、中でもSunderlandではそもそも離脱派有利とみられていましたが、61%が離脱という報を受けてポンドが急落、円は105.50から103.06へそしてゴールドは1,250ドルから1,271ドルへ急騰しました。今日はこれからものすごくchoppyな一日になりそうです。ほとんど値段のない瞬間もありえるかもしれません。安全運転で!

英国投票待ち、明日の東京昼頃大勢判明(2016年6月23日(木)掲載分より)

いよいよ投票を今日に向かえて、マーケットはそれを待っている狭いレンジでの動きに終始しました。投票は今日の東京時間午後3時から。結果は明日の東京時間の昼ごろには判明ということです。

現在の世論調査トラッカーによれば、離脱が43.3%、残留が44.3%、分からないが9.25%とほぼ拮抗。この数字だけをみるとどちらが勝ってもおかしくないというものですね。ただブックメーカーのoddsをみてみると7-8割りは残留という見方が強いです。残留になると思います。マーケットもそう予想してゴールドを売ってきたわけで。もし離脱ということになれば、市場は大きく揺れ動くことになりますね。中央銀行もそれに対してドルやポンドを確保して準備しています。明日は緊張することになりそうですね。

英国EU残留先取りの売り(2016年6月22日(水)掲載分より)

昨日はアジアの朝一で上昇、しかしその後は下がり続けました。Brexit問題で、先週のEU残留派Cox下院議員の殺害事件により、残留派が勢いを増し、離脱派が困惑しており、その勢いが逆転してきたことを受け、昨日時点での世論調査では離脱44%、残留45%、分からない11%となり、離脱と残留が逆転しました。Oddscheckerによる確率では残留が79%、離脱25%と、残留の可能性が大きくクローズアップされてきました。それを受けて、残留となることを前提に、投票に先駆けてゴールドは売られています。昨日は1,265ドルまで下げ、Brexitで買われた分が売りにだされているようです。

Brexit 相場続く(2016年6月21日(火)掲載分より)

英国の国民投票を目前にして、直近の世論調査ではEU残留が少し高まったということから、ゴールドは売られて一週間が始まりました。投票は木曜日で、結果がわかるのはロンドンの金曜日の朝になりそうということで、日本の金曜日夕方になります。BloombergのBrexit Bloomberg Tracker によると(何でも作るなあ!)離脱は44%、残留が42%、分からないが13%です。金曜日まではこれを材料に神経質な展開になりそうです。もし残留になったら、まず確実にロングからの売りが出てゴールドは一時的には下落、離脱になると上昇は確実だと思います。