【米ドル/円】 91円台を底堅く推移 海外休場明けの動向にも注目
【豪ドル/円】 81円台乗せ 一目均衡表の雲(抵抗帯)の上限や三角保合いを上放れの攻防
【※豪ドル/円は画面下段に掲載されています】

 

【米ドル/円】91円台を底堅く推移 海外休場明けの動向にも注目

昨日までの動向

米ドル/円は昨日、小陽線引けとなりました。
東京市場朝方、米ドル/円は一時急伸。
前週末のクリスマスに続き、ロンドン市場などが祝日で休場。薄商いの中、日本の経済指標の発表や国内輸入企業の米ドル買い/円売り注文などで値を飛ばす場面がありました。

経済産業省が28日発表した日本の11月鉱工業生産指数速報は前月比2.6%上昇となり事前予測の2.4%上昇を上回る結果となったことや、日経平均が上げ幅を拡大したことからリスク選好の円売りが一時強まったもよう。

また、国内事業法人は28日で仕事納めとなるケースが多く、東京市場午前では実需中心の取引が一時活発化。仲値不足※1の金融機関が多かったことに加え、不足観測に乗って事前にドルを買う動きもあり、仲値公示※2直前に昨日高値91.75-80まで上昇する展開となりました。

ただ、クリスマスは明けたものの、東京市場の前に始まるオーストラリア市場、東京市場に続く英国市場ともボクシングデーで休場となり、休暇ムードが継続しており、上昇の勢いは続かず、その後91円台なかばレベルに反落。東京市場午後では材料難の中、91台なかばレベルを中心とした狭いレンジでの小動きとなりました。

仲値不足※1(仲値決済のドルの需給バランスで、ドルが不足している事)
仲値公示※2(仲値:TTM=Telegraphic Transfer Middle rate:TTSとTTBの平均値)
毎日午前10時頃の銀行間市場の為替相場を元に決められる基準値のこと。この仲値を元に
TTS(Telegraphic Transfer Selling rate:対顧客電信売=顧客が円を外貨に交換する際のレート)、
TTB(Telegraphic Transfer Buying rate:対顧客電信買=顧客が外貨を円に交換する際のレート)が決定される。

欧米市場に入り、米ドル/円は91円台を底堅く推移。 NY時間に発表された米国12月のダラス連銀製造業活動指数は結果3.8と事前予想の2.0%を上回る結果となったことが米ドル支援材料として寄与したようです。 ただ、米国でもクリスマスから年始にかけて引き続き休暇を取る市場参加者が多いことなどから薄商いの中、米ドル/円は91円台なかばレベルで小動きに推移となりました。

本日の展望

目先の主要抵抗帯と目された一目均衡表の雲を上抜き短期的には上昇トレンドを継続。ここ数日、米ドル/円は91円から92円と約1円でのレンジ相場を形成しておりレンジの上放れ/下放れリスクに注意を払いたい場面です。

レンジを下放れとなった場合、一目均衡表の雲の水準を維持できるかが焦点となりそうです。本日、一目均衡表の雲の上限(先行スパン2)は90.25レベルにまた、雲の下限(先行スパン1)は89.90レベルに位置しています。

ただ、先行スパン1と2の幅(抵抗帯)は収縮し、数十ポイント程度と非常に薄くなっており、下押しした際、同抵抗帯を維持できるかを見極めたいところです。なお、目先この雲は右肩下がりに傾斜する動きとなっています。

一方、上値では92.00レベルが心理的な抵抗線として寄与しているようです。レンジを上放れとなった場合、10月27日の高値92.30-35レベルなどをしっかりと上抜け92円台定着となるかが焦点となりそうです。

本日、NY時間では米国10月のケースシラー住宅価格や米国12月の消費者信頼感指数の発表が控えており、内容には注意を払いたいところ。また本日よりシドニーやウェリントン、ロンドンなど昨日休場だったマーケットも揃ってオープンすることから、休場明けの動向にも注目が集まります。

本日の主な指標

東京時間23:00 S&P/ケースシラー住宅価格-10月(前年比)予想-7.10% 前回-9.36%
東京時間24:00 消費者信頼感指数-12月 予想53.0 前回49.5

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。

【豪ドル/円】81円台乗せ 一目均衡表の雲(抵抗帯)の上限や三角保合いを上放れの攻防

昨日までの動向

豪ドル/円は5日続けての陽線引けとなりました。
東京市場朝方、豪ドル/円は一時急上昇。昨日はボクシングデーでオセアニア市場は休場となり薄商いの中、日本の鉱工業生産(速報値)が事前予想を上回る内容となったことや日経平均が上げ幅を拡大したことからリスク選好の円売り、豪ドルも対円で上昇。

先週末、下落していた部分の窓埋め(※価格との間にできる空白部分。窓が開いたあとに、相場が反転してその窓が埋まること)の形で80台後半レベルに跳ね上がる動きとなりました。

豪ドル/円はレンジ内の動きながら下値を切り上げる動きに。
中国の1-11月期興行利益(年初来)は前年比+7.8%となり中国経済の底堅さを示す内容となったことや、中国の成長見通しが引上げられたこと、また中国の温家宝首相が27日、国営・新華社通信のインタビューで景気刺激的な政策を継続する考えを改めて示したことが投資家心理の改善につながり中国株が上昇。中国経済に依存性が高いとされる豪ドルの下支えとして寄与したようです。

本日の展望

豪ドル/円は81円台に乗せた後、じりじりと上昇を継続。81.30-35レベルまで値を伸ばした後、81円台前半レベルでもみ合う動きとなりました。上値では直近の上値ターゲット一目均衡表の雲(抵抗帯)の雲の下限(先行スパン2)を上抜く動きとなっています。

次の上値ターゲットとして一目均衡表の雲の上限を上抜くことが出来るかに焦点が集まりそうです。なお、目先では「変化日」を表す雲のネジレが観測されており、同水準前後での値動きには注意を払いたいところ。今後、雲の下限で下固めを継続し、この雲(抵抗体)を上抜くことができるかに注目が集まります。

更に、豪ドル/円は11月後半を起点とした三角保合い上放れの攻防にも直面しています。今後、本格的に上放れとなった場合、82円方向を視野に捉えることとなりそうです。

一方、一目均衡表の雲(抵抗帯)上限や三角保合いを上抜け失敗となった場合、上値の重さを嫌気した戻り売りリスクに注意を払いたい場面です。豪ドル/円が反落と転じた場合、10月23日の高値85.30をピークとした下降トレンド継続が意識されます。

なお直近サポートとして12月9日の安値79.20-25レベルや11月30日の安値78.50-55レベルなどがあげられます。

本日の主な指標

本日、豪州の主な経済指標の発表は予定されていません。

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。