図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス
パラジウム大きく続伸(2016年4月18日(月)掲載分より)
週初はドル安円高、メタル高の動きでしたが、やはりレンジ内の動きは変わらず。行き過ぎた円高ドル安へ修正が週後半に入り、それに応じてゴールドも売り戻され、一週間のレンジは1223-1263の40ドルレンジでした。前週からレンジが上がりましたが、ドルの動きに反応している動きですね。ドル安に過剰に反応しましたが、ゴールドの実需の買いはほとんど存在せず、ETFの買いもここにきてそのスピードが鈍っています。唯一投資家ポジションが大きく増加しましたが、この数字は12日のマーケットクローズ時点の数字で、ゴールドが今週の最高値の1,260ドル越えて上がったときの数字です。おそらくその後の下げを見ると100トン近いこの買いもおそらく水曜日から相当売られているものと考えられます。なかなか上値も下値も突き抜けるような相場展開にはなりそうもないですね。
ゴールドと対照的な動きだったのがシルバー。先週12日以降はゴールドが大きく下落しているのに対して、シルバーは下げるどころか、若干ですが、価格が上がっています。その結果金銀比価も82:1から75:1へと大きく下落。このレベルは年初来です。長く続いたシルバー割安の構図に少し修正が入ってきたようです。
ドル建てゴールドがドル安修正に反応して下落したのに対して、シルバー同様プラチナは大きくは下げず、パラジウムは大きく上昇して一週間を終えました。パラジウムだけはいつも独立独歩です。
CFTC Commitments of Traders Report as of 12 Apr 2016(2016年4月18日(月)掲載分より)
投資家ロングは716トンから810トンへ大きく増加。投資家のロングポジションが800トンを越えたのは2012年11月以来。年初からの投資家の買いは750トンに達しました。これは過去10年をみても、最大最速の投資家のゴールド買いになっています。
実需買い不在で反落(2016年4月15日(金)掲載分より)
ゴールドの下落が続いています。まさにran out of steam。実需にとにかく買いがないということが、じわじわと効いてきています。ETFもこのところ残高を減らしてきており、つまり売りが目立ってきており、投資家の不安心理からの買いが続かないとまだ下値を試しそうなそんな雰囲気になっています。今度はレンジの下を試す動きになりそうですね。ゴールドがもっとも弱いですが、シルバーは相変わらずしっかり。金銀比価もさらに縮小して75:1までシルバーが上がっています。そして、それ以上に目を引くのはパラジウムの上昇。ちょっとまだその原因が見えませんが、ほんとに独立独歩なメタルですね。
円高一服、シルバーしっかり(2016年4月14日(木)掲載分より)
このところずっと書いていたとおり、やはり円高はちょっと行き過ぎでしたね。一昨日に続き昨日もそれに対する是正、ドル買いが入り、ドル円は108円半ばから109円半ばまで上昇。このドル買い・円売りに対してゴールドは売られ、1,256ドルから一時1,240ドル割れまで下落しました。1,300ドルをブレイクするまでのエネルギーはなく、やはりまだまだレンジ内の取引。ドルの行方次第で上がったり下がったりといったところです。実需はこのレベルではほとんど動きなし。1,200ドルを割ると相当の買いがあると思いますが、おそらく1,200ドルは割らないですね。そうするとどこかでじれて買ってくるはず。となったときに初めて1,300ドルが見えてくるかもしれませんね。
シルバーの堅調さが続きます。ゴールドの下げに対してシルバーは下げず。金銀比価は76まで下落(シルバーが上昇)しました。
中国版ゴールドFixing(2016年4月14日(木)掲載分より)
4月19日からSGE(上海黄金交易所)で人民元建てのゴールドのフィキシング(値決め)が始まります。中国の4大銀行、それから2nd Tier Bankである、交通銀行、上海浦東発展銀行、民生銀行、上海銀行、興業銀行、Ping An Bank。海外からはBank of China Hong Kong、Chou Tai Fook、Lao Feng Xiang, MKS、そして鉱山会社の China National Gold Group、Shang Dong Gold Groupなど、そして外資系銀行2行(昨日は具体的な名前はまだ出ていませんでしたが、今朝のニュースではStandard CharteredとANZという名前が出ています。)など18社のメンバーで開始されるとのことです。すぐに相場になんらかの影響があるわけではないでしょうが、これからどう発展していくか注目ですね。
Silver続伸、金銀比価急落(2016年4月13日(水)掲載分より)
昨日はレンジが一段上がり1,250-1,263ドルでの取引でした。IMFが世界の成長率見通しを3.4%から3.2%へ引き下げました。新興国経済の脆弱性、そして先進国ではマイナス成長であるということを指摘しています。世界経済の先行きへの不安が、ゴールドへと投資家資金を向かわせています。ただそのスピードはゆるんでおり、ETFも投資家ポジションもその増加の勢いは減少しています。今年のここまでの高値は3月11日の1,284ドルですが、下値は固くなってきていますが、そこを越えていくほどのエネルギーはまだなさそうです。
昨日はまた原油が大きく動きました。WTIは一時42ドルを越える場面がありました。ロシアとサウジが原油増産凍結で合意との報道があったことがきっかけ。これによりプラチナは1,000ドルタッチまで再び上昇しました。
シルバーが続伸。あっさりと16ドルを越えて、金銀比価も続落、77:1のレベルまで急落しています。あまりに安かったシルバー、少し修正が入っているのかもしれません。ちなみに過去10年での金銀比価の平均は60:1です。安値が30:1、高値は84:1。
シルバーが16ドル手前まで上昇(2016年4月12日(火)掲載分より)
ドル安・メタル高の流れが続いています。ゴールドは一時1,259ドルまで上昇し、ちょうど一ヶ月前につけた高値1,284ドルを目指す展開になってきました。原油生産国のミーティングを前にしてWTIは40ドルを越えました。この原油の動きとほぼ歩調を合わせて、ゴールド、シルバー、プラチナは上昇しています。昨日もっとも上がったのはシルバー。それによって金銀比価も81から78台まで急落(シルバーがゴールドよりも大きく上昇。)しました。こういうことがもっと頻繁に起きてこの比価のシルバーの割安度合いに修正がかかってもよいと思うのですが。とりあえず16ドルをブレイクできるかどうか、が重要でしょうか。
金融商品・商品年初来のパフォーマンス(2016年4月12日(火)掲載分より)
相変わらずゴールドはダントツのトップで、年初来の上げは18.74%。そして昨日の急騰でシルバーが15.35%で2位となりました。プラチナも10.76%で日本円についで5位と検討しています。
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