図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

ドル安トレンドがさらに強く(2016年3月18日(金)掲載分より)

FOMCの後、ゴールドはアジアでは利食い売り、欧州では大きく買われ、ニューヨークではまた売られるという一日となりました。ドルの動きの裏返しとなっています。FOMCでの発表の一番大きな影響はドル売りがより加速しているということでしょう。2014年後半からドル金利上昇の予測からずっと続いていたドル買いが今年に入って本格的にunwindされています。そしてそのドルの裏返しとして、やはり全体的にゴールドはしっかり。下がると買いたい人が多いということでしょう。SPDR Gold ETFはまた795.2トンから807.09トンと12トン近く増加しており、相変わらず投資家はゴールドを買い続けています。

昨日はシルバーが大きく上昇しました。そして金銀比価が久しぶりに80:1を割り込んでいます。一時84まで上がっていたのがようやくシルバーの行き過ぎた割安に修正が入ってきたようです。

パラジウムも大きく続伸600ドルが目前となってきました。昨年後半と今年前半に続いた2ヶ月ずつのレンジを抜け、本格的にcatch up modeになってきました。株価が安定してきたことも、上昇につながっており、現在パラジウムのスポンジは需要が大きく現物にタイト感が出ています。これもまた価格を押し上げている要因だと思われます。

FOMC後Gold急騰1,260ドルへ(2016年3月17日(木)掲載分より)

FOMCの終了である日本時間の今朝3時。終了して金利据え置きの発表と同時にゴールドは上昇、ドルが売られました。昨年12月の金利上げの時点では今年は4回の利上げの見方を下方修正、年内2回とし、これがドル売り、そしてゴールド買いの引きがねとなりました。その結果ゴールドは1,230ドルから1,260ドルまで急騰。NYは1,262.50で終わりました。やはりゴールド、下がりませんでしたね。

FOMC待ちの小動き(2016年3月16日(水)掲載分より)

ポジション調整の売りが続いています。と言っても1,230ドル近辺での小動きでしたが。昨日今日のFOMCの結果前にポジションをとりあえず整理しておこうということでしょう。FedWatchも一時より今年中の金利上げ確立が少し上がってきています。Bloombergによる利上げ確率。現在行われている3月のFOMCで利上げがある確率は4%。しかし6月のFOMCになると53.6%とアナリストの半分が利上げがあると感じています。そして年末の可能性は8割に上がります。株価が落ち着きを取り戻してくるとまた、このFRBの金利操作がマーケットの焦点になってしまいそうな雰囲気が出てきました。でもまだまだ投資家の不安は払拭されていないし、昨年までのような金利相場に逆戻りするとは思えません。世界の主要通貨の金利がすべて、ゴールドの金利よりも低い現在、ゴールドが下がる理由がありません。ゴールドの下値は限られると思います。

Goldさらに反落一時1,230ドル割れ(2016年3月15日(火)掲載分より)

昨日もまたニューヨークでゴールドは下落。一時1,230ドルを割り込む場面がありました。ドルがしっかり、新興国マーケットもずいぶんと持ち直してきており、リスクオンということもあるようで、FOMCを前にして売りが先行しています。FOMCは日本時間の木曜日朝3時に政策金利発表。ここでの金利上げはまずないと思います。金利上げの時期に対して、3時半からの議長会見でどういう言及がされるのかが注目です。来年までないという見方が大勢でしたが、少しまた、年内の可能性を見ているむきも増えてきたようです。この材料でゴールドの動きが決まりそうな感じです。他のメタルはパラジウムだけが影響受けずにしっかり、その他はゴールドとほぼ同じ動きをしています。