図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

Gold続伸 金曜日は1,170ドル台で引け(2016年2月8日(月)掲載分より)

三日連続でとても静かなアジア、そして欧米で動くというパターンが続きました。金曜日は雇用統計の発表でした。151,000人のNFPの増加という発表で、市場予想の189,000人を下回る数字となりましたが、失業率は4.9%と改善、ちょっと判断のしづらい数字となりました。発表(東京時間22:30)直前のマーケットは1,160ドル、発表直後に1,163ドルまで上げたあと、1,145ドルまで下げて、その後はNY引けに向けてなんと1,174ドルまで上昇し、昨年の10月下旬以来の高値で一週間が終りました。先ほどスタートした今朝のGlobexは1,167と少し下がってオープンです。今日は旧正月の元旦。アジアは静かだと思います。みんなお休み。

シルバー、プラチナともしっかりですが、唯一パラジウムだけ金曜日は下げています。どうもパラジウムだけ、他のメタルとは違うようです。

Gold ETFも増加を続けており、最大のSPDRは698トンと年初の642トンから56トンの純増。そして世界中のETFの総計も90トン増えています。

CFTC Commitments of Traders Report as of 02 Feb 2016(2016年2月8日(月)掲載分より)

出所:2016年2月1日(金)の池水氏のレポートより抜粋

投資家ロングは216トンから276トンへ60トン増加。ETFと同じく今年にはいってから、投資家のロングが大きく伸びています。

ドル続落メタル続伸(2016年2月5日(金)掲載分より)

やはり1,130ドルを越えて、新しい地平が広がりました。24時間チャートはまったく昨日と同じ形で、アジアは静かでほとんど動かず。そして欧米で上昇というパターンでした。ゴールドの高値は1,157.50ドルまでありました。ただ円高がすすんだため、これまた昨日と同じで円建てのゴールドはほとんど動いていません。

その原動力となったのはやはり「ドル売り」。昨日も書いたように昨年まで続いた「ドル一辺倒」の流れの修正が入っているということですね。ドルインデックスは、今週に入ってから、特にこの二日間は急落しており、昨年10月後半以来の96台まで下落しています。年初からの世界の株価の不調、Fedによる利上げのペースの減速見込み等、ドル離れ、そしてゴールド及び貴金属への資金の流入と昨年年末までの動きの巻き戻しが起こっています。Gold ETFの残高も年初から反転、大きく増加しています。そしてシルバー、PGMも同様に上昇しています。来週は中国の春節であり、アジアは東京以外は前半ほとんどお休みになります。アジアでの動きの乏しい日が続くと思われます。ただ今晩は雇用統計。この数字が悪化すればさらなるドル売りの可能性もあり、そうなると貴金属はさらに上値を追うことになるでしょう。逆によい数字が出ればとりあえずの落ち着きとなりそうです。

東京ゴールドスポット100、Tocom商品で最大の取組高に(2016年2月5日(金)掲載分より)

東京ゴールドスポット100がとうとうTocomの上場商品の中で最高の取組の81,560枚となりました。投資家の皆さんうまくロングショートを繰り返して取引しているようです。(下、投資家のネットポジション推移)大成功ですね。

ドル急落ゴールド急騰(2016年2月4日(木)掲載分より)

昨日のアジア時間帯は春節前で予想通りほとんど動きなしでした。動いたのはニューヨークが始まってから。ドルが急落しました。1月のPMI(製造業景気指数)が予想より悪かったことをきっかけにドル売りが始まり、ドルがユーロに対してほぼ2%近く下落しました。(ユーロの高値は1.1145)ドル円も一時117円ちょうどまで円高ドル安がすすみました。PMIごときでこんなに動くのはちょっと合点がいきませんが、どうもここ数年たまってきたドルロングが修正に動いているのではと感じます。特に昨年は金利上げを材料にドルに資金が集中、その他の資産が軒並み売られましたが、年初からのその巻き戻しの動きがだんだん波及してきているのではないでしょうか。ちょっと要注意ですね。確かにドルの一人勝ちでしたからね。

これを受けてゴールドは大きく上昇。抵抗線であった200日移動平均線のレベル1,132ドルを越えて、一挙に買われ、一時1,145ドルまでつけました。これは昨年10月末以来のレベルになります。ゴールドETFも残高がどんどん増えており、投資家のゴールド回帰がすすんでいます。年初からの上げはほぼ90ドルとなり、やはり年末年始が相場の転換点であったと言えます。このドルの下落により、ゴールドの高値余地はもう少しありそうです。

そして昨日は30ドルを割り込んでいた原油が今度は29.5ドルから32.7ドルまで大きく上昇し、プラチナもそれと同時に上げ足を早め、880ドルを越えました。大底810ドルを打ってからわずか10日で70ドル上がり、8%近く上昇したことになります。

原油続落もゴールドしっかり(2016年2月3日(水)掲載分より)

やはり1,130ドルの壁は固いようです。東京の朝に1,130ドルを一度越えましたが、その後は下げ。そしてニューヨークで再び1,130ドルを越えましたがやはりまたそこから下落。その後1,122ドルまで下げたあと1,130ドル一歩手前までせまって終わりました。200日移動平均線が1,131ドルにあり、ちょうどその辺りで跳ね返されています。原油が二日連続で大きく下落。昨日はPGMがその影響を受け反落しました。旧正月が近づき、金曜日に雇用統計があることから今週は狭いレンジの動きに終始しそうです。

LBMA Silver Price(2016年2月3日(水)掲載分より)

LBMAからメールが来て、やはり多くの苦情が市場価格から乖離した「LBMA Silver Price」に対して寄せられているということで、システムの担当であるThomson ReutersとCMEと話をし、現在Thomson Reutersがシステムの見直し?(reviewという表現ですが)を行っているという内容でした。それ以上に詳しいことは書かれていませんでした。

Gold 3ヶ月ぶり高値(2016年2月2日(火)掲載分より)

ゴールドはしっかりした展開が続きます。昨日はほぼ一日を通して上昇。日本のマイナス金利によるさらなる金融緩和、そして米国の第4四半期のGDPが今ひとつさえなかったこともあり、ゴールドへの資金流入は止まりません。高値は1,129.80と1,130ドル目前まで上げて昨年11月以来三ヶ月ぶりの高値となりました。1,130ドルを超えると新たな世界が広がるのではないでしょうか。

他のメタルもしっかりで、貴金属全体としても戻り基調は変わりません。原油は6% と大きく下げましたが、これまで原油に反応していたプラチナも昨日はゴールドを追いかける形となりました。来週から旧正月入りなので、今週も後半から静かになる可能性大です。