図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

株価に左右される相場が続く(2016年1月25日(月)掲載分より)

週末は株式市場が戻して投資家につかの間の安心感を与えて終わりました。激しい乱高下の株式市場を尻目に、ゴールドはそれに較べるとあまり動かず、逆にそれが投資家に信頼感を与えているようです。他のメタルもシルバーの一瞬の跳ね以外は静かな金曜日でした。今週もまた株式市場注視のマーケットになりそうです。ずっと下げが続いていたプラチナですが、先週の810ドルが底値になるような気がしてなりません。(なぜだか、まったく根拠なないのですが。)今年前半がおそらく最安値と思っていたのですが、案外この辺でつけてくれればいいのですが。

CFTC Commitments of Traders Report as of 19 Jan 2016(2016年1月25日(月)掲載分より)

出所:1月25日(月)の池水氏のレポートより抜粋

投資家ロングは147トンから136トンへ若干の減少。

レンジ内で小動きに終始(2016年1月22日(金)掲載分より)

相変わらず日経平均は神経質な動きが続いています。前日NYが500ドル下げてから250ドル下げまで戻して引けたことを好感して午前中は300円まで上昇しましたが、午後に入って下落、結局高値から700円も下げて400円下げで終わりました。ゴールドは日経と逆の動き、午前中下げて午後に上昇。その後の欧米ではECBでの金利据え置き、株式市場の上昇からゴールドは再び下落、しかしニューヨークでは再び買われて1,100ドルを回復して一日が終わりました。今日もまた日経そして上海の動きに注目です。そろそろ落ち着きを取り戻して欲しいものです。ドル円もこのところ116-118円と大きなレンジで株に右往左往させられている感じですね。そしてゴールドが上がってもプラチナは上がらないので、ゴールドとプラチナの値差は広がる一方です。現在282ドル、1,080円/g、ゴールドの方がプラチナよりも高くなっています。プラチナの絶対的レベルもほぼリーマンショック時のレベルになってきています。今って当時と同じくらいの危機?

株価さらなる下落でゴールド1,100ドル回復(2016年1月21日(木)掲載分より)

昨日は特に目立った材料がありませんでしたが、日経平均が売られ600円以上の下げとなりました。材料が無い中の売りだっただけに非常に心理的はいやな感じの下げでした。それは東京の引け後もCME日経平均先物でも続き、一時1,000円越えるまで下げが加速しましたが、一時560ドルを超える下げであったNYダウが引けにかけて買い戻された動き(引けは250ドル安)で値を戻し、日経平均先物は結局650円の下げ前後となりました。

この株価の不安を受けて、ゴールドはsafe haven buyingが入り上昇。株価の下げのクライマックスでは1,110ドルまで上昇し、株価の戻しとともにじわじわ下げて1,102ドル前後で一日が終りました。円にも同じくsafe haven buyingが入っており、一瞬115円台にディップ、これも一年ぶりの円高水準まで行き、ゴールド同様、株価の戻しに117円近くまで戻しています。世の中の不安は株価に集約されており、それが他のものをコントロールしていますね。このNY株の下げて半値戻し(それでも250ドルの下げ)が、今日の日経、そして上海(昨日は1%の下げ)にどのように影響を与えるのか注目です。

シルバーはゴールドに引っ張られて上昇。ゴールドとの関係が明らかにPGMとは違いますね。ゴールドとともに上昇気味です。

ゴールドとプラチナの値差が290ドル(1,090円/gram)に(2016年1月21日(木)掲載分より)

値差の拡大が続きます。ゴールドがリスクオフの買いで上がっているのに、プラチナからはリスクオフで資金が逃げているから当たり前といえば当たり前なのですが。昨夜は一時290ドルまで広がりました。もちろんこれは史上最大値です。

プラチナ宝飾品がゴールドの宝飾品より高いのはおかしいという昨日の話について(2016年1月21日(木)掲載分より)

昨日このレポートに書いた上記の話、元プラチナ宝飾業界の友人からそれは違うという説明をもらいました。以下そのまま引用させてもらいましたが、プラチナとゴールドの原材料の価格だけではないということ(加工にかかる手間の違いやポピュラーな18金にしたときの合金材料費などの要素)ですね。とても納得。ということで僕の昨日の文章は単純すぎましたね。すみません。

プラチナ3,100円

Pt900(90%) (Pt3,100円×90%)+(Pd1,800円×10%)=2,970円
Pt950なら3,000円オーバー

ゴールド4,100円

K18(75%) (Au4,100円×75%)+(Ag53円×12.5%)+(Cu0.1円(無理矢理)×12.5%)=3,082円
(ほぼ同額)
K14(58.5%)だと2,400円程度

さらにプラチナは粘性が高く、加工賃はゴールドの何倍も…。

純度&合金の割金&加工賃のせいで

プラチナは純度の違い+さらに比重が大きいので、同じ重さでも大きさが一回り小さくなるという

ツラさもありました(笑)

株価小動きで小康状態(2016年1月20日(水)掲載分より)

昨日もまた小動きに終始。株式に目立った動きがなく、メタルも材料不足という感じでした。株価が動かないとちょっと材料がないですね。

ゴールド-プラチナスプレッド(2016年1月20日(水)掲載分より)

現在ゴールドのプラチナに対するプレミアム(ゴールドがプラチナよりも高いってこと)は261ドル(円建てではほぼ1,000円/g!)となっており、これは言うまでもなく歴史上最高のレベルにあります。過去ここまでプラチナが安くなったことはありません。ゴールドがグラム4,100円に対してプラチナは3,100円なのです。(なのにたぶん宝飾ショップではゴールドよりもプラチナの方が高いなんてことがまかりとおっているのはおかしな話です。ゴールドの宝飾がめちゃ安に価格設定されているのか、プラチナがめっちゃ高く価格設定されているのかどちらかですが、まず確実に後者でしょうね。ゴールドよりも高いプラチナの宝飾を買うのは絶対避けるべきです。)クレジットカード会社もこのまま行けばへんな話になります。ゴールドカードよりもプラチナカードの方がプレミアムステイタスというのは全然実際の話ではなくなってしまったから。笑。

プラチナの絶対値の安さ、そしてゴールドとの相対的な安さを見て、日本の個人現物投資家の皆さんは強烈にプラチナを買っています。これも過去に例がないくらいの売れ行きとなっているようです。こんなに買っているのにどうして相場が上がらないのか、(逆に下がったりしている)実際に販売に携わっている人々は「非常に不思議」だと言っています。まあ、買っているのが日本人だけ(現物、ETF)ということはあるのでしょうが、将来的にはきっとこれはいい買いになるんだと思います。それが1年先かはたまた10年先かはわかりませんが。今買うならゴールドよりもやっぱりプラチナ買いたいですよね。

NYお休みで動きなし(2016年1月19日(火)掲載分より)

金曜日のNYで急落した株価がアジアでどういう影響を与えるかを注目の昨日のマーケットは、株価をみながらの神経質な展開でしたが、日経平均は191円の下げにとどまったこと、上海が下げなかったことなどから、ゴールドは小動きに終始、ニューヨークはMarin Luther King Jr Birthdayの休日だったこともあり、ほぼ動きなしで一日が終りました。プラチナが相変わらず弱いですね。インターバンクでは3,100円も割りそうです。