図1:NY金 先物 (期近)日足チャート
単位:ドル / トロイオンス

出所:マーケットスピードより楽天証券作成

原油下げ止まらす35ドル台(2015年12月14日(月)掲載分より)

原油の下げが止まりません。WTIは金曜日は35.62で一週間終り。36ドルも割り込んで下落が続いています。これが他の商品にも重しになっています。特にPGM及びシルバーにはその影響が大きいようです。同じ産業用の商品ということだからでしょうか。ドル安&原油安の強気と弱気材料が入り混じり、FOMC前ということ、そしてほとんどHolidayモードということもあって投資家は様子見状態のようで、取引量は少なくなっています。とりあえずFOMC待ちと原油とドルですね。

CFTC Commitments of Traders Report as of 08 Dec 2015(2015年12月14日(月)掲載分より)

出所:池水氏の12月14日(月)付けレポートより抜粋

投資家ロングは22トンから60トンへ増加。前週の雇用統計後のショートカバーが反映された形です。先物市場で少なくとも38トンの買いがはいったということになります。史上最大のショートであっただけに、これくらいの買いではまだまだショートカバーは始まったばかりと言えます。

原油続落、ゴールドは動かず(2015年12月11日(金)掲載分より)

昨日はニューヨークを含めても一日1069.50-1075.50の狭いレンジの一日でした。来週のFOMC待ちですね。WTIは続落で36ドル台。原油は下げ止まりません。それがゴールドにとっても重し。ドル安の影響を相殺している形です。今日もまたアジアは動きなさそうです。

一昨日朝4時ごろ、南アの財務相解任のニュースでランドが大きく売られました。なんと1ドル15ランド台。プラチナにとってはマイナス要因ですが、あまり反応していません。プラチナ、下がるところまで下がっているのかもしれませんね。

Anglo American Platinum(Amplats)のリストラ(2015年12月11日(金)掲載分より)

一昨日、大規模なリストラが発表されました。Amplatsは世界一位のプラチナ鉱山会社ですが、その投資を少なくとも2017年まで延期、利益の出ないオペレーションを見直し、その資産の60%まで削減するというものです。そのコアビジネスである鉄鉱石とプラチナの相場動向をみれば、Amplatsのおかれた状況の深刻さがわかります。株価は過去10年で最安値のレベルにまで売り込まれています。2016年はプラチナ鉱山会社にとってまさに生きるか死ぬかの年になりそうです。

Gold 1069-1085レンジ?(2015年12月10日(木)掲載分より)

またまたアジアはほとんど動きのない一日で、動いたのはやはり欧米の時間帯。下のチャートをみれば明白にそれがわかります。ニューヨークでは1,085-1,069ドルという広いレンジでした。弱い材料は原油。38ドルから37ドル前半へまた下落しています。一方昨日はドルが大きく下げ、ドルインデックスは100bp近く下がりました。ゴールドはそれによって支えられた形でした。1,069-1,085ドルというのはFOMCまでのレンジになりそうです。

FOMCまで落ち着く?(2015年12月9日(水)掲載分より)

金曜日に大きく上昇したあと、その大半を下げてからようやく落ち着いてきました。相変わらずChoppyですが、1,070ドル台半ば当たりが居心地いいようです。昨日発表された中国人民銀行の11月のゴールドの買いは21トンということで、7月に発表され始めた月次の数字では最高の数字となりました。WGCによると7-9月期の中央銀行のゴールド買は175トンで過去2番目。買いは19四半期連続ということ。7-9月期はロシアが77トン、中国が50トンとこの2国の活発なゴールド買いが目立ちます。中国は人民元、ロシアはルーブルへの信任を得たいのでしょうね。こういった買いが実需とともにゴールドの下値を支えています。WTI原油は昨日NYで一時36ドル大まで下落しましたが、その後はショートカバーで38ドル台まで急騰、現在も38ドル台前半です。

おそらくFOMCまでメタルはこの当たりのレンジでの取引になりそうですが、原油が激しく下げる場面があれば、メタルも影響を受けそうです。

原油大幅下落を受けてメタルも反落(2015年12月8日(火)掲載分より)

アジア時間はほとんど動き無しでした。上がったから売りがあるわけでもなく、上がったため買いもなく。欧州では若干弱く、NYが始まってから売りがより強くなり1,070ドルまでゴールドは下げました。やはり金曜日の上げ分を一日で戻してしまいました。原油の下落が止まらず、昨日は37ドル台まで下げました。OPECが長期的な生産戦略を合意するに至らず、現在一日当たり3,150万バレルといわれる生産量が今後も続く見込みとなり、下げ足を早めました。昨日は2ドル以上の下げとなっており、これもまた貴金属のマーケットの下げの要因になっているようです。WTIの38ドル割れは6年ぶりの安値です。ゴールドマーケットは静かで、価格は下げましたが、取引量は少なく、年末のholiday season 前、FOMCも控えて、金曜日の傷を舐め(笑)、自粛ムードが広がっています。そんな薄いマーケットの中、今朝6:45頃、ちょうど僕がオフィスからジムに向かったときくらいに下のチャートでは1066.57という安値がついてますね。すぐに戻っているので、一瞬の売りだったのかなんなのかわかりませんが。