NY金 先物 (期近)
日足 2014年9月12日から2015年2月9日まで
単位:ドル / トロイオンス
雇用統計大幅改善でドル上昇・ゴールド下落(2015年2月9日(月)掲載分より)
12月のNon-Farm Payrollの予想が23万人増であったのに対して、25.7万人増という米経済の好調を示す数字となりました。またそれ以上に11月の速報値25.2万人増という数字が32.9万人増と大幅に上方修正されました。この発表直後、ゴールドは1,260ドルから一時1,230ドル割れまで下落、ドル円は117.20から119.20まで上昇。ドルが買われてゴールドが売られるという絵に描いたような展開となりました。1,250ドルが固かっただけに久し振りに1,250ドルを割り込みました。ニューヨークで下落途中には結構な実需の買いが入ったというレポートが入っていますが、ファンド勢のlong liquidationの方がはるかに大きかったようです。ただドルが強くなっているので円建ておよびその他他通貨建てのゴールドはドル建てほどは下がらないという状況です。
FRBの金利政策も今回の雇用統計を受けて、金利上げも若干早めになる可能性が強くなりました。10年物米国債の利回りが1.8から1.95%まで急騰し、市場もその方向に舵を切っているようです。今後更なるドル高がすすむことになりそうです。ドル建てゴールドにはプレッシャーとなりますが、中国を始めとする実需の買いがどの当たりで出てくるかが今後の注目点になりそうです。とりあえず今朝8時のオープンしたGlobexでは金曜日のNY引けよりも5ドルほど上がった1,238ドルで始まっています。
CFTC Commitments of Traders Report as of 03 Feb 2015(2月9日(月)掲載分より)
投資家ロングは709 トンから690トンへ四週間ぶりのロング減少となりました。来週の数字が今回のlong liquidationでどれくらい減っているのか興味深いところです。
CMEのPitが終了(2015年2月9日(月)掲載分より)
NYやChicagoではずっと残っていた人間の場立ち取引、いわゆるPit (Floorとも呼びます)がとうとうなくなるとのことです。コンピュータによる取引が主流になってもはや20年以上たちますが、(Globexは1992年開始)コンピュータ化と同時に場立ち取引を廃止したTocomとは対照的に、CMEはずっとコンピュータ取引とside by sideという名前で実際のfloorの人間による取引も残してきました。しかしいまやその取引の割合は1%にも満たなくなったということで今年の7月を限りに、コンピュータ取引に名実ともに一本化するとのことです。古い時代から取引をしていた僕の世代にとってはちょっと寂しい出来事です。
神経質なマーケット、雇用統計待ち(2015年2月5日(木)掲載分より)
いかんとも神経質ですが、あまり方向感のないマーケットが続いています。昨日も前日とほぼ同じレンジでの動きでした。1256-1274 この上も下も抜けないですね。今晩は米雇用統計なので、よけい大きくは動きづらい状況です。Nonfarm payrollの市場予想は23万人増、失業率は5.6%。発表は日本時間夜10時半です。
ゴールドが乱高下している間、プラチナ・パラジウムもしっかりです。プラチナとゴールドの値差も一時50ドルまで広がっていましたが現在10ドルまで縮小しています。ゴールドのプラチナに対するプレミアムはまだ続くと思いますが、もし雇用統計で非常によい数字が出てゴールドが1,250ドルを割り込むことがあれば、再逆転ということになるかもしれません。ゴールドが下がってもおそらくプラチナはそれでは下がらないだろうから。逆に景気の回復意識からPGMは上がる可能性の方が高いでしょうから。
NY金 先物 NY白金(ともに期近)左軸 両銘柄の価格差(NY金-NY白金)右軸
30分足 2015年1月11日から2月8日まで
単位:いずれも ドル
ECB、ギリシャ国債への特例措置解除(2015年2月5日(木)掲載分より)
小動きながら神経質なマーケットです。一昨日の下げは続かず、昨日のアジアは一瞬1,257ドルまで下げる場面がありましたが、一日を通じてしっかり。1,264ドルで引けました。中国人民銀行が銀行準備率を20%から19.5%に下げたというニュースに呼応してゴールドは買われて上昇しましたが、続かずその後はまた1,260ドル台前半に戻しての小動きのまま1264近辺で引け。そして日本時間朝5時前ころにECBがギリシャ国債への適格担保の特例措置を解除する(つまりこれまでギリシャ政府の発行する債券を保証するという特例措置をやめるということ)というニュースが流れて、ユーロは1.142から1.132まで急落、ゴールドは1,264ドルから1,271ドルまで急騰しました。以前から書いていますが、選挙が終わったら終わりじゃなくて始まり、ギリシャをめぐるユーロ圏の混乱はまだまだこれからだと思います。中期的にはユーロとドルが逆転するんじゃないかなと思っています。とこれを書いている最中にもさらにゴールド上がってユーロ下がってますね。
ギリシャ債務減免要請撤回報道で反落(2015年2月4日(水)掲載分より)
またまた動きは欧米で。日本時間の午後9時ごろ1,280ドルから大きく下げ始め、日付が変わることに1,255ドルまで下げました。これはギリシャの新政権がユーロ圏諸国への債務減免要請を撤回したというニュースが出たことにより、ユーロが大きく上昇、そしてsafe havenの買いを呼んでいたギリシャの情勢が緩んだということからゴールドはユーロと対照的に売られました。また原油と株価の急騰にも危機感から買ったゴールドを売る材料になったと思います。昨日書きましたがComexのロングポジションが大きく膨らんでいること、そして今年に入ってから数年ぶりGold ETFも増加の勢いが強くなっていることを考えるとマーケットは相当ロングな状態であり、やはり弱い材料が出てくるとvulnerableですね。昨日はまさにそんな感じの動き。先週の木曜日に似ています。でも不思議と1,250ドルあたりでは止まりますね。ちょうどこのあたりに200日移動平均線があり、NYの連中はそれをみている人間も多いようです。こういうニュースでも大崩しないところが今回のゴールドマーケットの違いでしょうか。神経質なマーケットが続きますが、下値は限られるのではないでしょうか。昨日目だって下がったのはゴールドだけです。
NY金価格と200日移動平均線
NY金 先物 (期近)左軸
日足 2014年1月1日から2015年2月9日まで
単位:ドル / トロイオンス
ユーロと原油の戻りでゴールド小幅安(2015年2月3日(火)掲載分より)
ぱっとしない一日でした。アジアのゴールドは1,280ドル前後であまり動かず。欧米に入ってからは一時1,270ドルを割り込みましたが、引けは1,275ドルでした。ユーロが戻り基調であること、原油がこの二日間で44ドルから50ドルまで急速に戻していることなどから、ゴールドはsafe haven 的な買いから利食いへと動いているようです。一段落の安心感というところでしょうか。また1月頭から急速に膨らんだComexの投資家ロングポジションもマーケットの警戒心を呼び起こしています。先週木曜日の1,250ドルへの急落はその表れだと思われます。今週金曜日は雇用統計の発表があり、この積みあがったロングポジションは下値波乱を起こす要因になりえますね。ちょっと要注意。
NY金価格と投機家ポジションネットロング
NY金 先物 (期近)左軸 NY金投機家ネットロング 右軸
週足 2010年2月26日から2015年2月9日まで
単位:NY金ドル / トロイオンス NY金CFTC建玉明細ネットロング 枚
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