NY金 先物 (2015年2月限)
60分足 2014年7月1日から2015年1月8日まで
単位:トロイオンス / ドル

チャート出所:マーケットスピードより楽天証券作成

Gold 上昇 円建て4,800円半ばへ(2015年1月19日(月)掲載分より)

ゴールドは大幅続伸となりました。スイスショックによる逃避資金が明らかにゴールドへ流入しています。SPDR Gold ETFは久しぶりに23トンもの残高の増加で、その動きを端的に示しており、コメックスの投資家ロングポジションも同じく増加し続けています。金曜日夜は発表された12月の米消費者物価指数が2008年12月以来の大きな0.4%の下落となり、11月の0.3%減に引き続いてのデフレ傾向を示す数字で、FRBの金利引き上げの時期がずれ込むことを予想させるものになりました。もう今年の利上げはないのでは?これがまたゴールドへの買いをよびゴールドは一時1,282ドルまで上昇しました。先日も書きましたが、ユーロはここから正念場を迎えるでしょう。今のところユーロの下落を支えるような材料は何も見たらず、もう奈落の底まで落ちそうな気がするんですが。。(現在1.15台でこれは2003年以来!)22日木曜日21:45のECB政策金利発表、22:30ECB総裁会見です。これには注目が集まりますね。

ゴールド、スイスフラン、そして円に逃避資金が現在は流入しています。ドルにとっては特にゴールドとスイスフランが今後は資金分散のライバルとなるでしょうね。年頭にもかきましたが、やはり今年は「通貨安」がテーマでドル建て以外のメタルが上昇する年になりそうです、というかもうなってますが。円建てのゴールドも金曜日に4,800円をこえました。これは2013年の3月以来のレベルです。このレベルで国内がどうでるか興味深いところです。たくさん現物売りが出るのでしょうか。TOCOMは安くなるのか。気になるところです。海外はおそらく現物需要はなくなるでしょうね。

ユーロドルとNY金 先物 (期近)
月足 1995年1月から2015年1月まで
ユーロドル 単位:ドル / ユーロ
NY金 先物 (期近) 単位:ドル / トロイオンス

出所:楽天証券作成

東京金 先物 (期先)とドル円
週足 2010年1月22日から2015年1月19日まで
東京金 先物 単位:円 / グラム
ドル円 単位:円 / ドル

出所:楽天証券作成

また金曜日に久しぶりにゴールドとプラチナが逆転しました。欧州から来る経済不安の現状ではゴールドは買われて、プラチナは買われないというのは致し方なしという気がします。この状態ちょっと続きそうな気がします。もちろん長期的にはこのようなときは買うならプラチナだということは変わりませんが。

NY金 先物 (期近)とNY白金 先物 (期近)の価格差
週足 2014年10月21日から2015年1月16日まで
NY金価格-NY白金価格
単位:ドル / トロイオンス

出所:楽天証券作成

CFTC Commitments of Traders Report as of 13 Jan 2014(1月19日(月)掲載分より)

出所:池水雄一氏執筆「Bruce Report(ブルースレポート)」1月19日掲載分より

投資家ロングは429 トンから482トンへ大幅増加。資金逃避がゴールドに向かっています。

スイスフランショックでゴールド急騰!(2015年1月16日(金)掲載分より)

アジア日中は静かで若干弱含みの相場でしたが、波乱はヨーロッパに入ってから。SNB ( The Swiss National Bank )がスイスフランの対ユーロの上限(1.20)を撤廃すると発表し、スイスフランは1.2から0.85まで急騰(ユーロが急落)、外為市場は大混乱に陥りました。35%もの動きはおそらく歴史的にも主な通貨では初めてではないでしょうか?(わかりやすく言うと、120円のドル円が15分で85円になってしまったようなもんです!)少なくとも過去30年の僕の記憶にはありません。SNBがスイスフランのユーロに対する天井を1.2と決めてから3年4ヶ月たって、とうとうそれを支えられなくなったということです。これはスイスフランがsafe havenとしての役割を取り戻すことになり(これからは際限なく強くなれる)、ゴールドとともに、現在圧倒的な強者の立場にある米ドルの地位を脅かす可能性があるということになるでしょう。特にスイスフランそしてゴールドとも現在米ドルに較べると「割安状態」にあるということであればなおさら。スイスフラン、そしてゴールド、これで大きくbullishに転換する可能性ありです。そして逆に言うと、これまでユーロの下値を間接的に支えてきたスイスフランとのペグが外れたことにより、ユーロの下落の歯止めがまったくなくなる可能性もあるということになります。特にECBが今後金融緩和の姿勢を強めていくという状況にあり、ユーロは円とともにまだまだ下値の可能性が出てきました。今回のスイスフランショックはマーケット全体を大きく変えるかもしれません。

このスイスフランの大混乱の教訓は、このような中央銀行の介入は永遠には続かない。そしてそれを読んでポジションを取ること。(この場合1.20でスイス買い、ユーロ売り)ですねえ。まさにGeorge SorosがBOEに対してやったことは、こういうことですな。

ユーロの急落を受けて、ゴールドは1,230ドルから1,250ドルを超えて急騰、ニューヨークでもその流れが続き、一時1,266ドルまで上昇しました。プラチナもゴールドとほぼ同じ動きで1,260ドル、現在はゴールドの方がプラチナよりも少し高くなっています。ゴールドが買われるというこの状況では、しばらくゴールドがプラチナを逆転した状態になる可能性がありますね。Safe haven buyingはゴールドに入ってもプラチナには入らないですからね。昨日の上げにひとつだけついてこないのがパラジウム。このメタルだけ続落となりました。Copperの動きに引きづられているのでしょうか、外為市場の混乱は関係ないようです。

銅6,000ドル割れ、パラジウム下落(2015年1月15日(木)掲載分より)

神経質な動きが続いています。昨日はドルとゴールドが一緒の方向、つまり円高とメタル安が同時進行し、アジア日中に大きく下げました。ドル建ては1,233ドルから1,125ドルまで下げました。しかし欧米では、米国の経済指標12月の小売売上高が、マーケットの予想の0.2%増に対して-0.9%と大きく悪化、これをきっかけにゴールドが買われ、ドルが売られ、ゴールドは一時1,245ドル手前まで上昇しました。しかこれも長く続かず1,230ドルまで下げて終わりました。本当にchoppy。結果的には1,230ドルからあまり大きく離れられない相場になっています。PM FixingとNYのfloorのクローズでまとまった売りが出た模様です。

パラジウムが大きく下げていますが、これはcopperの大幅下落の影響が大きいようです。銅は5,500ドルと6,000ドルを大きく割り込み2009年7月以来のレベルになっています。

LME銅 3ヶ月物
週足 2004年10月8日から2015年1月16日まで
単位:ドル / トン

出所:楽天証券作成

NY銅 先物 (期近)とNYパラジウム 先物 (期近)
日足 2014年1月21日から2015年1月19日まで
NY銅 先物 単位:ドル / トン
NYパラジウム 先物 単位:ドル / トロイオンス

出所:楽天証券作成

また原油も激しく動いています。今朝は45ドルからなんと48.6ドルまで上昇しています。

WTIとゴールド価格
NY原油 先物 (期近)とNY金 先物 (期近)
15分足 2014年1月14日から2015年1月19日まで
NY原油 先物 単位:ドル / バレル
NY金 先物 単位:ドル / トロイオンス

出所:楽天証券作成

原油が乱高下(2015年1月14日(水)掲載分より)

昨日は原油の動きに目を奪われていました。WTIは朝46ドル割れから始まってじわじわと下げ続け、夕方45ドル割り込んだ後、ストップのような売りが何度か出て下落・上昇を繰り返し、安値は44.30くらいまで下がりました。しかしその後上昇し、今朝はなんと46ドル台半ばまで戻していましたが、また46ドル割れ。強烈な動きです。そして2013年7月以来WTIとブレントが逆転していますねえ。まだまだ下げ余地があるのでしょうか。

ゴールドは原油の動きとは対照的、今週に入ってからはまるで逆相関の動きでストップの買いのような動きが午前中に一回(1,231ドルから1,240ドルまでジャンプ)午後に一回(1,234ドルから1,244ドルまでジャンプ。これはもろ原油の下げと呼応するような動きでした。)シルバーが17ドルを回復Gold / Silver Ratio も74.5から72まで急落しています。昨日のニューヨークに関していえばゴールドが一番頭が重たかったようです。円建ては1円の円高でゴールドは50円の反落、プラチナも30円の下げ、シルバー・パラジウムはそれでも若干の上げとまちまちで戻ってきました。このところ、じわじわと上がるパターンで一番現物が動きにくい状況です。TOCOMの出来高も小康状態。どちらかにもう少し大きく動いて欲しいところなんですが。

NY金 先物 (期近)とNY銀 先物 (期近)の価格比 (金銀レシオ)
日足 2015年1月2日から2015年1月16日まで
NY金価格÷NY銀価格
単位:ドル / トロイオンス

出所:楽天証券作成

Gold 1,230ドル超え(2015年1月13日(火)掲載分より)

金曜日・月曜日ともドルが若干の弱含み、ゴールドは金曜日に1,210ドルから1,220ドルへ上昇、昨日月曜日はさらに1,230ドルを越えてニューヨークが終わりました。昨年12月前半以来の高値であり、昨年の後半からは1,250ドルが天井となっているので、そのあたりを越えれるかどうかが、今後の注目点でしょうか。ゴールドの上昇に関しては懐疑的な見方をする向きがいまだ多いようですが、下がらないということでゴールドに対する見方もじょじょに変わってきているようです。1210-1,250ドルと取引レンジも少し高くなってきました。原油はさらに下がってWTIは45ドル台。メタルとは明暗を分けています。プラチナも昨年12月初旬以来の高値。貴金属の中ではゴールドと並んで好調です。特に要因のない中の上昇であり、それがよりメタルの地合いの強さ(弱くなさ?)を感じさせます。ゴールド円建ても4,690円と4,700円がすぐそこです。