NY金 先物 (2015年2月限)
60分足 2014年12月2日から12月15日まで

チャート出所:楽天証券の商品先物取引ツール「Formula(フォーミュラ)」

原油続落・株価も大きく下落 (12月15日(月)掲載分より)

金曜日はアジア・欧米を通じて狭いレンジでの推移に終始しました。目だったのはやはり原油の動き。60ドルを大きく割り込み、一週間の終わりは57ドル台でした。(今朝のGlobexのreopeningでは56ドル台半ばまでさらに急落しています。)原油のさらなる急落を受けてNYダウは300ドルを超える大きな下げとなり、ドルも弱含みとなりましたが、ゴールドがそれによって大きく上げることはありませんでした。1,230ドル以上では買いがないですね。ここを投資家が買うようになればちょっと変わってくるのでしょう。それでもGold ETFの売りが一服していること、Nymexの投資家ロングポジションが急増していることもあり、確実に投資家の買いは入ってきています。下値もまた固いと思われます。

NY金 先物 2015年2月限 左軸 (単位)ドル / トロイオンス
NY原油 先物 2015年1月限 右軸(単位)ドル / バレル
ともに30分足 2014年12月1日から12月15日まで

チャート出所:楽天証券作成

昨日の衆議院選挙の与党大勝を受けて、朝からドルが売られ円が買われています。僕ももちろん選挙に行きましたが、正直積極的に自民党支持でなくても他はもっとひどいから結果的に自民党に票が集まるというのがよくわかります。予想された結果でありますが、ここからの国政運営、特に財政の問題をどうするのか後期安倍政権を見て行きたいと思います。

シルバーの投資家ロングが急増 (12月15日(月)掲載分より)

シルバーのComex投資家ポジションが急増しています。やはりシルバーが割安だという見方をしている投資家が増えているのでしょうか。

CFTC Commitments of Traders Report as of 09-12-2014 (12月15日(月)掲載分より)

投資家ロングは325トンから424トンへ約100トンの急増。一ヶ月で270トン増加し、価格も70ドル上昇しました。投資家の態度が変わってきていることは明らかですね。

出所:池水雄一氏執筆「Bruce Report(ブルースレポート)」より

原油60ドル割れ、為替・金利も乱高下 (12月12日(金)掲載分より)

昨日はアジアでは1,230ドルで始まって1,225ドルで終わり静かながら若干の弱含みの展開で、その後の欧州でも一時1,218ドルまで下落しましたが、その後ニューヨークで1,231ドルまで上昇するという荒っぽい動きとなりました。1,230ドルを超えるとやはり実需の買いの不在が頭が重たいですが、原油が60ドルを割り込んだのにもかかわらず、下がると買いが必ず出てきて価格が戻ります。一日の終わりは1,225ドルとアジアの終わりと同じレベルとなりました。原油もさすがに60ドル割れはサウジアラビアが黙っていないのでは、という気がしますがどうでしょうか。60ドルでは産油国でも軒並みに採算割れです。
(Wall Street Journal のサイトにこんなのがあります。http://graphics.wsj.com/oil-producers-break-even-prices/

ドル円も昨日はアジア朝の118円割れからニューヨークでは119.50超えまで上昇その後また118台に戻るという激しい動き、長期金利も2.21%まで戻してから再び2.16%まで下げるという動きでした。

PGMはゴールドよりもしっかり。Eskomの電力供給問題がじわじわと相場に影響を与えてきている気がしてなりません。TwitterでEskomをFollowすることをおすすめします。現在の電力状況がどんな状態にあって計画停電が必要になるか否かをリアルタイムで教えてくれます。重要だと思えるTweetがあったときはBruceIkeGoldでretweetしていますが。よもや2008年のようなことは起きないとは思いますが、南アの電力状況は注視しているほうがいいと思います。この状況ではPGMはあまり下値不安はないのではと思います。

NY株価&ドル大幅下落(12月11日(木)掲載分より)

材料に乏しい一日でしたが、原油が60ドル近くまで急落したことから、NY株価が268ドルダウン、ドルが売り込まれ119円台から118円割れまで大きく下落、株価の下げを受けて10年債が急騰、10年の利回りが2.16%と今年最低レベルまで金利が下がりました。しかしこれを受けて本来なら上がるべきドル建てゴールドは、ほとんど反応せず若干下げて終わり微妙な展開となりました。1,230ドル以上は実需の買いもほとんどなくなり、日本でも現物の売りが活発になり、実需要因でも頭が抑えられているようです。円建てゴールドは昨日上がった分をすべてもとに戻す感じです。ビジネス的にはちょっと下がってもらって、現物の買いが欲しいところです。(世界中誰も買ってくれない。。。)ドル、金利、株の低下、はゴールドにとっては強気材料でありますが、原油の下げはコモディティの下げとしてマイナス、ちょっと複雑です。投資家がドル安を背景にゴールドを買わないとすれば目先ちょっと弱いかもしれませんね。たぶんドル安に反応してゴールドは上げると思うのですが。

南アEskomをめぐる動き (12月10日(水)掲載分より)

まだあまりマーケットでは注目されていませんが、南ア電力公社Eskomによるとどうも南アの電力供給がまたちょっと逼迫してきているようです。ここ数日間2008年の電力危機以来の電力供給カットをおこなっており、なんとか停電を回避している模様です。つい先日発表された中間決算書には次のような記述もあり、南アの電力事情が逼迫している状態にあることは確かです。プラチナ・パラジウムの相場に今後影響を与えてくるかもしれません。

“The decision to implement load shedding isn’t taken lightly. It is a last resort, to prevent the power system from collapsing, which would lead to a country-wide blackout, which would negatively impact the economy. The steps prior to load shedding includes calling on major industrial customers to reduce load”

個人のシルバーの買い (12月9日(火)掲載分より)

比較的静かな動きの一日でしたが、先ほどニューヨークのフロアが終わった後に1,200ドルを超えて一時1,209ドルまでゴールドが上昇しました。ドルが売られたことがその触媒になったようです。WTIが63ドルを大幅に続落5年来の安値に沈んでいますが、(ちなみに今年の始めは98ドルでした!)ゴールドは関係ないようです。ほかのメタルも金曜日の雇用統計のよかった数字からの売りもたいした影響がなくしっかりという印象です。やはり大底は確認、年末に向けてじわじわ上がっていくようなマーケットになるのではないでしょうか。昨日はこちらでいろいろなトレーダーやマーケット関係者と話をしましたが、ある世界的なRetailの大手の人間は最近、シルバーが個人にすごく売れていると言っていました。Because it’s cheap!と言っていましたが、やはり個人がシルバーの割安に買いを入れているようです。

金銀業貿易場 The Chinese Gold & Silver Exchange(CGSE) (12月9日(火)掲載分より)

香港に来た目的は昨日行われたCGSEの会議に招待されたからでした。参加人数は250-300人くらい。日本人は僕とTocomからの人の二人だけ。ほかの外国人もほとんどおらず圧倒的に香港・中国の人間でした。そのため広東語と普通話でスピーチが行われ、英語の通訳はなし。笑。けっこうきついものでした。要はCGSEがこのたび深?の「前海」というところで新しく取引所を設立し、ゴールドとシルバーの取引を始めるということのお披露目で、ちょうど上海のSGEが上海のFTZでInternational Boardを始めたことの逆に、香港と中国との取引でのつながりをここで求めようとするものです。これが上手くいくかどうかはちょっと疑問ですが、最近の新規上場の動きに乗ろうしているのですね。ちょっと成り行きを注目したいと思います。