【米ドル/円 FOMCの発表控え小幅な値動き】

昨日までの動向

米ドル/円は昨日小陽線引け。狭いレンジでの値動きとなりました。欧州時間、米ドル/円はやや軟調に推移。英金融大手RBSに対して英政府が255億ポンドの追加出資する旨を発表、またUBSの決算が予想よりも悪く損失が拡大したことなどを受け、欧州の金融機関への懸念が高まったことが嫌気され、英ポンドやスイス・フランなどの欧州通貨が対円、対米ドルで下落。米ドル/円は円高・米ドル高双方の動きに挟まれつつも、やや円高に傾斜一時89.85-90レベルにまでじりじりと値を下げる動きとなりました。

欧米市場に入り、米/ドル円が小幅反発。金融不安の再燃で円買い優勢となるなか、発表された米9月製造業受注は、前月比0.9%増と事前予想0.8%増を上回る内容となりました。米9月製造業受注の予想以上の改善を好感して米ドル/円が反発。90.50-55レベルにまで上昇し、NY市場終盤にかけては90円台前半レベルでのもみ合いを継続する動きとなりました。

本日の展望

米ドル/円は一目均衡表の基準線が位置する90円台前半レベルでは底堅い動きとなるも上値も重く、方向感がつかみづらい地合いにあるようです。上値では21日移動平均線が位置する90.40-45レベルをまずはしっかりと上抜けられるかが焦点となりそうです。ただ、同レベル上には一目均衡表の転換線や厚い雲が控えており上値も重そう。一方、下値では基準線が位置する90円台前半が直近サポートとして寄与しています。同レベルを下抜いた場合、2日の安値89.10-15レベルを視野に入れての値動きとなりそうです。ただ、今夜半に発表されるFOMC(米公開連邦公開市場委員会)を控え市場は様子見ムードが根強いようです。FOMC発表までは狭いレンジでのもみ合いが予想されていいます。なお、政策金利は0.25%で据え置き予想も、FOMC後の声明文で出口模索を示唆する文言などが出されるのか、市場関係者は注目しているようです。FRBは「FFレートを【長期間】に亘って異例に低水準とすることが正当化される」としており「長期間」の文言を使い続けているが、今回この「長期間」との文言が削除され出口戦略に向けた新たな姿勢が示されるかに注目が集まっています。ただ、一部で今回のFOMCで、声明文の金利据え置き期間に対する文言に変化が無いとの思惑も出ており、予断を許さない状況が継続しています。

本日の主な指標

東京時間22:15:(米)ADP雇用統計-10月 予想-20.0万人 前回-25.4万人
東京時間24:00:(米)ISM非製造業景況指数-10月 予想51.5 前回50.9
東京時間28:15:(米)FOMC(連邦公開市場委員会)政策金利 予想0.25% 前回0.25%

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。

【豪ドル/円 RBAの利上げ幅を失望し一時豪ドル売りに傾斜】

昨日までの動向

東京市場では豪ドルが対円で一時大きく売り込まれる動きとなりました。RBA(豪中銀)は政策金利を0.25%引上げ3.50%とする事を決定しました。市場では一部、0.5%の利上げ予想もありましたが、RBA政策金利発表で0.25%の利上げに留まるようだと、織り込み済みで豪ドル売りに繋がりかねないとの懸念が出ていました。RBAが結果を発表した東京時間12:30前後では豪ドル/円は乱高下、RBAの利上げ幅を失望した動きから豪ドルは対円で一時大きく売り込まれ、82円台を割り込み、81円台なかばレベルまで急落。その後じりじりと値を下げ、一時80.20-25レベルにまで下げる動きとなりました。

欧米市場に入ると豪ドル/円は反発。 欧州時間に下落した反動やショートカバーと見られる買いが優勢となり底堅い動きとなりました。また、金価格が史上最高値を更新したことや、NY原油先物がプラス圏での動きとなるなど、商品価格が上昇したことも資源産出国通貨である豪ドルサポートとして寄与したもよう。2日、国際通貨基金(IMF)は保有金200トンをインド準備銀行(中央銀行)に売却したと発表。同発表を受けNY金が急伸し、終値ベースでは約2週間ぶりに史上最高値を更新する動きとなりました。商品価格の上昇などを受け、豪ドル/円は80.20-25レベルで底を打つと反発に転じ、NY市場終盤にかけては81円台後半にまで戻す動きとなりました。

本日の展望

豪ドル/円は目先サポートとして機能していた一目均衡表の基準線を下抜き、一時下げ幅を加速するも、引け値ベースでは再び基準線を回復する動きとなっています。上値では一目均衡表の転換線が上値を阻んでおり、まずはこの転換線をしっかりと上抜けられるかが焦点となりそうです。下値では基準線が直近のサポートとして寄与しているものの、同線をを下回った場合、もう一段の豪ドルの調整売りに注意を払いたい場面です。豪ドル/円の価格は一目均衡表の雲が位置するレベルから未だ乖離する動きとなっており、今後この乖離を埋めに行くもう一段の調整的な豪ドル反落リスクに注意を払いたいところです。本日、一目均衡表の雲の上限は78.15-20レベルに位置しています。

本日の主な指標

東京時間09:30:(豪)小売売上高-9月 予想0.5% 結果-0.2% 前回0.7%

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
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