4617 中国塗料 東証1部

四季報2013年春号によると、国内の工業向け堅調。主力の船舶用は中国や東南アジアで伸びるが、国内の縮小厳しく営業益続落。14年3月期も国内の建材用や防食用など工業向け堅調。船舶は補修用へのシフト推進も、効果に要時間。営業益は回復基調だが戻りは鈍い。

過去2年間のチャートの動きは、2011年2月4日の805円を高値にして3月11日の東日本大震災をきっかけに下降トレンド(A)となりました。この中で2012年6月5日の328円で底打ちとなり、7月18日の430円まで反発した後は三角保ち合い(B)を形成していました。この中で10月12日の336円を安値に短期の上昇トレンド(C)を形成し、三角保ち合い(B)及び下降トレンド(A)を上に抜けて、今年の1月4日には533円まで上昇しました。この後は高値圏でのもみあいとなって売転換(4月1日の482円)が出現し、短期の上昇トレンド(C)を下に切りました。4月16日の462円まで下げてもみあい、4月26日には502円で再び買転換出現となっています。

中国塗料

6369 トーヨーカネツ  東証1部

四季報2013年春号によると、コーケン連結。受注底打ちと赤字案件一巡の物流システムが小幅黒字復帰。14年3月期も物流の採算改善。柱のLNGタンク工事は東南ア・豪で輸出基地、国内は輸入基地と案件多い。工事採算下降も営業小幅増益。営業外は為替差益消える。

同社は、石油・LNGタンク工事の世界大手。米国からのシェールガス輸入解禁、アジア新興国でのLNG火力発電需要の増加、国内メタンハイドレート開発推進などの材料をもっています。

長期のチャートでみると、2006年2月7日の413円を高値に下降トレンド(A)を形成。この中で2008年10月28日で底打ち。6月4日の248円を高値、88円を安値とする三角保ち合い(B)へ移行。この三角保ち合いの煮詰まってきたところで、2012年10月10日の147円を安値に反発となってシェールガス関連銘柄として急騰し、今年の3月12日には426円をつけて2006年2月7日の413円を更新しました。ここから買われ過ぎて一転急落となり、4月2日の301円を安値に反発となって4月24日に343円で再度の買転換となっています。

トーヨーカネツ

4047 関東電化工業  東証1部

四季報2013年春号によると、電解質の数量上向く。営業赤字やや縮小。減損・繰税資産取り崩しで最終大赤字。無配。14年3月期は半導体ガス・電解質とも円安で海外勢との力関係が好転。償却減、人員削減効く。黒字浮上。小幅復配か。

中長期のチャートでは、2008年10月28日の200円を安値に上昇トレンド(A)を形成。この中で、2009年10月27日の807円、2010年4月9日の786円を2点天井として下落し、この年の9月1日に472円でいったんの底打ちとなりました。ここからの反発で、2011年2月8日に740円まで戻るものの、3月11日の東日本大震災が起こり急落後、そのまま下降トレンド(B)を形成しました。この中で2013年3月期は赤字拡大という業績下方修正を受けて2012年10月10日に112円まで急落しましたが、ここで悪材料を織り込んで反発となり、下降トレンド(B)を上に抜けて上昇トレンド(C)へ移行しています。今年の3月26日に277円まで上昇後、4月2日の205円まで押し目を形成し、再上昇となって5月8日に267円で追加の買法則が出ています。

関東電化工業

5851 リョービ 東証1部

四季報2013年春号によると、主力のダイカストが国内苦戦と中国の人件費先行響くが、米国やや上振れ。14年3月期は中国が投資回収期に入り、国内も復調へ。一部の住建機器で財政政策が寄与。印刷機器の業務提携効果は下期以降。

中長期チャートでは、2008年3月13日の135円を安値に上昇トレンド(A)を形成。この中で2011年7月15日に395円でピークをつけ、その後9月30日の360円、2012年2月27日の332円と順下げの三尊天井となって業績の下方修正から下放れとなり、10月3日の141円で底打ちとなりました。この141円からの反発で、今年の2月6日の267円まで上昇し、ここから短期調整となって4月2日の201円まで押し目を入れ、4月19日に230円で再度の買転換出現となって戻りを試しているところです。上昇トレンド(B)を形成中ですので、押し目買い有利と考えられます。

リョービ

3105 日清紡ホールディングス 東証1部

四季報2013年春号によると、国内、アジアでブレーキ上向く。が、子会社の欧州ブレーキ大手の低調が想定超。増益幅縮小。14年3月期は米国、東南アジア需要増に伴いブレーキ順調増。不動産大型案件剥落はエレキ事業合理化で補う。ただ人員削減に伴い特損。純益足踏み。

2009年8月4日の1,229円の高値からの中期下降トレンド(A)の中で、2012年8月7日の479円、10月11日の460円、11月13日の468円と三点底(逆三尊天井)を形成し、11月22日に546円で買転換出現となって急伸し、下降トレンド(A)を上に抜けて2013年1月15日に766円の高値をつけました。ここをピークに調整入りとなって2月22日の637円まで下落して700円を前にもみあうものの、再下落となって4月4日の611円まで下げました。ここから戻りを試す動きとなって、4月26日に707円で買転換出現となっています。

現時点での予測では、業績は今一つ冴えませんが、下降トレンドを抜け出しており、内需株の出遅れ銘柄として水準訂正が続くことになりそうです。

日清紡ホールディングス